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景気後退懸念が強まる一方で、英政府の政策変更でポンド上昇
世界経済の見通し悪化に改善が見られない中、株安の流れは継続し、第3四半期は静かなスタートとなりました。米ドルの一段と慎重な動き、及び英国内のポジティブなニュースを背景に、主要通貨は回復しました。
FRBがインフレ目標の2%まで引き下げに強い決意を改めて示した後、市場が新たな逆風に直面する中、インフレ懸念が引き続き主要なリスクとなっています。
逆風の一つは、クワーテング英財務相が発表した英補正予算案への市場の冷ややかな反応により、英資産の急落、及びイングランド銀行による債券市場への介入でしょう。与野党内の反発を受けて、クワーテング英財務相は、所得税最高税率引き下げ案の撤廃を発表しました。英国の財政赤字拡大が解決されるわけではありませんが、適切な方向への第一歩であり、市場は一段の改善を期待しているようです。
ポンド回復、しかしながらユーロの回復は限定的
ニュースを受けて、ポンド/ドルは1.12ドル台越えを達成しました。先週、ポンドとユーロと同様に回復しなかった豪ドルとNZドルは、本日には最も上昇した通貨でした。
先週金曜日のユーロ圏9月消費者物価指数は、市場予想を上回る10.0%となり、ECBによる一段の利上げ懸念が強まりました。ウクライナ戦争の激化、ロシアの天然ガス供給懸念、及びインフレの長期化により、欧州の景気後退は確実になりつつあります。
先週金曜日に下落したユーロは、本日には対米ドルで0.98ドル台越えとなりました。円は引き続き上値の重い展開となっています。
米ドル安にもかかわらず、ドル/円は再び介入レベル
日銀短観が日経済の見通し悪化を示し、ドル/円は145円台を突破しました。最近の日財務相による円安警戒発言、及び日銀により政策転換の兆しにもかかわらず、再びドル/円は145円台での展開となっています。インフレが日銀の予想を大きく上回る懸念により、今月の政策会合では量的緩和の出口戦略の必要性を支持するメンバーもいました。
米ドルが下落する中、円が回復していないことから、円の見通しは悪化しています。本日に米9月ISM製造業PMI発表を控え、米ドルは横ばい推移となっています。今週月曜日の米雇用統計発表を控え、市場では慎重ムードも広がっています。
株式市場の懸念継続
米株式市場は3四半期連続での下落となったことを受けて、米主要株価先物指数は荒い値動きとなっています。先週金曜日の下振れリスクを強調したブレイナード副議長の発言は、株式市場では好感されたようです。
ブレイナード副議長の発言は株式市場を下支えする要因となりましたが、本日の欧州株式市場のムードはネガティブになっています。スイスの金融大手クレディスイスの破綻懸念が欧州株価下落に繋がっているようです。資本維持への懸念でクレディスイスの株価は9%以上値下がりしています。
アジア市場では、中国市場は大型連休により今週は閉場となっています。明日にオーストラリア準備銀行の政策会合を控え、豪株式市場は3か月半ぶり安値まで急落しました。