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米株価回復、米9月ISM製造業PMIの低調な結果で国債利回り低下
米9月ISM製造業PMIが予想を下回る結果となった為、米主要株価指数は全て上昇し、株式市場は第4四半期の初日を上昇して引けました。
奇妙なことに、米利上げペース鈍化に繋がる可能性により、米経済指標の低調な結果が株価上昇要因となっています。したがって、米経済指標結果が経済への打撃を浮き彫りにした場合、同様に株価が上昇する可能性があります。
しかしながら、S&P 500、及びナスダック指数は依然として下落相場となっています。唯一ダウ工業株が昨日に下落相場から抜け出したものの、相場転換と判断するには時期尚早でしょう。
今週金曜日に発表される米雇用統計では、健全な雇用増加が明らかとなる模様です。米雇用統計発表前に予定されているFRBメンバーの発言は、タカ派的となる公算が高く、株価の上値が重くなるでしょう。
本日には、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁、クリーブランド連銀のメスター総裁、サンフランシスコ連銀のデイリー総裁、及びジェファーソンFRB理事の発言が予定されています。
英政府が減税政策案を変更し、ポンドの上昇幅拡大
外国為替市場では、米ドルが殆どの主要通貨に対して下落しました。米ドル安の恩恵を最も受けた通貨は、ポンドでした。英補正予算案が引き起こした市場の混乱を緩和させる為、イングランド銀行が債権の緊急買い入れを決定した為、ポンドは安定して回復しています。英政府が所得税最高税率引き下げ案を撤廃したことも、ポンド上昇の追い風となりました。
財政赤字削減に向けて今後英政府が発表する対策は、ポンドを支える要因となるでしょう。英第2四半期GDP低下、及びPMI指数結果で第3四半期GDPも低下が予想される中、英国は既に景気後退局面に突入している可能性があります。イングランド銀行による追加利上の余地がある為、ポンド相場は慎重姿勢を維持しています。英利上げペース上昇は経済見通しを悪化させ、ポンド下落に繋がります。
0.25%の豪利上げで豪ドル下落、NZ中銀の政策発表に注目
本日のアジアセッションでは、市場の関心は米国と英国からオーストラリアに向けられました。オーストラリア準備銀行は、0.25%の利上げを発表しました。短期間のキャッシュレート引き上げが利上げペース鈍化に繋がったものの、引き締め方針の継続が示されました。
豪利上げ結果を受けて豪ドルは下落し、市場利上げ観測も調整されました。現在の所、1%の利上げのみが予想されています。
明日は、ニュージーランド準備銀行の政策金利が発表される予定で、0.50%の利上げが予想されています。しかしながら、0.75%の利上げの可能性も30%となっています。先週、ニュージーランド準備銀行のオア総裁は、引き締めサイクルは成熟した段階に入っているとの見方を示しました。したがって、市場の関心は、フォワードガイダンスに向けられるでしょう。利上げペース鈍化の兆しは、NZドルの上値を重くするでしょう。
原油とゴールド上昇、シルバー急騰
OPECプラスが日量100万バレル以上の減産を検討していることが報じられ、昨日の原油価格は約3%値下がりしました。本日のゴールドは、約2.5%値上がりしています。米ドル安と国債利回り低下がゴールド回復に繋がったようです。米10年債利回りは、1週間ぶり以上の低水準まで低下した為、資金が利回りが発生しないゴールドに流入したようです。
興味深いことに、シルバーの需要が約10%上昇しています。9月1日以降、ゴールドとシルバーの需要割合が転換し、ゴールドよりもシルバーの需要が増加しています。