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英中銀の緊急措置の延長なしで、ポンド下落
イングランド銀行のベイリー総裁は、緊急国債買い入れ措置は延長されない為、年金基金等は14日までにポジションのリバランスを終了させる必要があると発言しました。これを受けて、昨日のポンドは、対主要通貨で急落しました。
本日前半、年金基金の業界団体は、緊急措置の少なくとも10月31日までの延長を要請した為、ベイリー総裁の決定に市場は落胆しました。
一見すると、中央銀行による買い入れ措置停止がポンド下落に繋がることは奇妙です。しかしながら、中央銀行の緊急買い入れ措置でポンドが急騰したことを考慮しますと、市場が新政権を信頼していないことが浮き彫りとなっています。イングランド銀行の支援がない場合、英政権の計画はインフレの高騰、及び財政赤字拡大に繋がる可能性が予測されます。
イングランド銀行の次回の政策会合で1%の利上げが織り込まれていることからも、市場の英政権への懸念は明らかです。最近の動きから、ポンド相場は、積極的な利上げによる英経済への打撃を懸念するよりも、利上げが物価上昇を改善させるかに疑問を持っているようです。双子の財政赤字拡大によって、ポンドはリスクムードに反応する傾向がある為、今後一段の下落余地もあるでしょう。
ドル円は為替介入レベルに再び接近
ポンドに次いで下落した通貨は、円でした。ドル/円は1998年以来初めて146円台を突破し、日銀は必要に応じて対応する姿勢を見せました。ドル/円は、日銀の為替介入前に記録した24年ぶり高値145.90円を若干上回って推移しています。したがって、日銀の為替介入が実施される可能性が上昇しています。
最初の為替介入の効果が低かったことからも、次回の為替介入の効果も同様に低くなる可能性があります。現在、金融政策、及び日本と他国との金利差拡大が円の上値を重くしています。為替介入は一時的な救済となりますが、円安の相場転換よりも、一段の上昇を引き起こす可能性があります。
米ドルは米9月消費者物価指数の発表待ち
昨日、米ドルは対主要通貨で上昇したものの、本日には円以外の全ての通貨に対して下落しました。明日には、米9月消費者物価指数が発表されます。予想外に低調なリスクを考慮して、トレーダーはロングポジションの手仕舞いで利益確定に動く可能性があるでしょう。
米9月消費者物価指数は一段の下落が予想されていますが、コアインフレは上昇する模様で、数か月前よりもインフレ長期化の可能性が上昇しています。そのため、翌月の4か月連続の利上げの可能性は約90%となっています。
市場では米ドルが十分に買われ過ぎている見方が広がっているものの、利上げ観測をFRBの目標まで引き上げる余地があることから、米ドルが一段と上昇する可能性があります。
IMFが世界的景気後退リスクを警戒し、株価下落
昨日に続き、本日のアジアセッションでも株価の下落は継続しました。国際通貨基金は、インフレ高騰、ウクライナ戦争による危機、金融引き締め政策による景気後退と金融市場の不透明感上昇を考慮し、2023年経済成長見通しを下方修正しました。イングランド銀行のベイリー総裁の発言は、緊急措置終了による市場の混乱と不透明感上昇の懸念を強めました。
米9月消費者物価指数の結果がFRBのタカ派的見解の追い風となる場合、株価は一段と下落するでしょう。特に成長株は金融政策の反応する傾向があります。昨日、ハイテク銘柄中心のナスダック指数が急落したことからも裏付けられます。
本日にはFOMC議事録も発表されます。しかしながら、FOMC政策会合後にFRBメンバーがタカ派的見解を示している為、FOMC議事録による市場への影響は殆どないでしょう。