デイリーマーケットコメントー国債利回り再度上昇で市場ムード後退、英首相辞任

投稿日: 2022年10月21日21時08分(JST)投稿. 詳細を読む JP Blog
  • FRBのタカ派的見解で国債利回りが上昇する中、米株価下落
  • トラス英首相辞任で英国債利回り低下、ポンドは一時上昇
  • ドル円は150円の大台乗せ、日銀は債券購入枠拡大

市場は米金利の5%までの上昇を予想

米企業の四半期決算が強弱混合の結果となったことを受けて、米株価は下落に転じました。昨日、フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は、当面の間、利上げ方針を継続する意向を示しました。11月の政策会合のブラックアウト期間が今夜からスタートします。

更に、ハーカー総裁はFRBは経済の減速を積極的に後押ししていると発言しました。ハーカー総裁の発言は、米新規失業保険申請件数の弱い結果でも裏付けられ、米利上げ観測上昇にも繋がりました。

現在、ターミナルレートは5%と見なされ、現在の3%から3.25%から一段の上昇余地があります。今月の国債利回りは大きく上昇し、10年債利回りは2008年以来の高水準となる4.25%を更新しました。

今週に発表されたニュージーランド、カナダ、及び英国の消費者物価指数の強い結果は、インフレ長期化の見方を一段と強めることになりました。

米企業決算結果とFRBの引き締め政策で株価下落

したがって、米株価が下落したのは当然の流れでしょう。バイデン政権がハイテク分野における対中輸出規制強化を新たにを検討していることも、株価の上値を重くしました。ネットフリックス、及びIBMの強い決算結果は、株高には繋がりませんでした。テスラは好調な決算結果にもかかわらず、需要懸念で株価が値下がりしました。

時間外に発表されたスナップInc.の第3四半期決算結果は予想を下回り、本日の株価は値下がりが予想されます。本日には、ベライゾン・コミュニケーション、及びアメリカンエクスプレスの決算発表に注目が集まります。

昨日のS&P500は0.8%低下し、本日の株価は一段の下落の兆しがあります。本日、米株価の大幅な下落が回避された場合、S&P 500は緩やかな上昇で今週を終えることができるでしょう。翌週は、大手ハイテク企業の決算発表が控えている為、株価は一段と荒い値動きとなるでしょう。

欧州では主要株価指数は下落し、エネルギー価格、及びガス価格の最近の値下がりは見通し改善には繋がっていないようです。トラス首相辞任による株価上昇は長続きしませんでした。

 英の政局不安でポンド下落

昨日、トラス首相辞任のニュースで急騰したポンド/ドルは、本日には大きく下落し、1.12ドル台を割り込みました。トラス首相は、史上最も在任期間の短い英首相となりました。

トラス首相辞任が政局不安定の解決にはならないことが市場で認識されました。英保守党は新党首を選出する為、党首選の実施を公表しましたが、次期首相は混乱を収束できるとはかぎりません。

本日に発表された英9月小売売上高の大幅な下落は、英経済の新たな懸念材料となりました。ユーロは、今週の上昇幅を失ったまま今週の取引を終える見通しです。

ドル円が151円台目前の中、為替介入の兆しなし

今週の米ドルは対円で最も上昇し、ドル/円は150円台の大台を突破しました。

日銀は為替市場よりも、債券市場に積極的に介入しています。日10年債利回りが0.25%の上限の目前まで上昇する中、日銀は債券購入枠を増加させています。

今週、世界の国債利回りは上昇しました。日銀は、外国為替市場と債券市場において、世界の流れに逆行する政策を維持しています。