デイリーマーケットコメントーオフショア人民元が最安値更新、米四半期決算発表

投稿日: 2022年10月25日21時19分(JST)投稿. 詳細を読む JP Blog
  • 中国からの資金流出の中、オフショア人民元が最安値更新
  • 米経済指標結果の脆弱な結果で米ドル下落、豪ドルとNZドルも下落
  • 米大手企業の決算発表控え、株価は様子見ムード

中国資産の売却加速

今週の市場では、中国経済への懸念が一段と強まり、資金の国外流出が加速する中、オフショア人民元が過去最安値を更新しました。習近平国家主席の体制維持により、経済成長は二の次で、ゼロコロナ政策等維持への懸念が強まりました。

中国最大の問題は、不動産業界のバブル崩壊です。経済減速への不十分な対応、及び経済に打撃を与えるロックダウンにより、危機が拡大しています。更に、世界的に利回りが上昇する中、不動産ローンを抱える金融機関のリスクも上昇しています。
状況改善の見通しが不透明な中、中国株価が下落し、オフショア人民元は最安値を更新しています。日本や欧州とは異なり、中国は貿易黒字を維持し、インフレを抑え込んでいる為、通貨安は経済成長とインフレ上に繋がり、ポジティブな要因になります。

おそらく、中国は世界経済にとって、最大のリスクとなります。利回り上昇、及びエネルギー不足により、米国と欧州はそれぞれ景気後退に直面します。一方、不動産業界崩壊がシステミックリスクを引き起こす可能性により、中国はより深刻な状況に直面するでしょう。

豪ドルとNZドル下落、米ドル高一服

昨日、中国への輸出に依存する豪ドルやNZドル等のコモディティ通貨は、大きく下落しました。英国では、スナク元財務相が新首相に選出されました。しかしながら、財政規律復活への期待により、ポンドは前半の上昇幅を維持できず、英利上げ観測が継続し、ポンドは前半の上昇幅を維持できませんでした。

米10月PMI指数の低調な結果による米ドルへの影響は限定的でした。物価上昇、及び金融引き締めによる需要鈍化を背景に、米10月PMI指数は経済減速のスピード加速を浮き彫りにしました。

FRBが積極的な利上げ姿勢を示す一方で、米PMI指数は経済減速の兆しを示しています。利上げペース加速は政策ミスであるとの見方も広がっています。

米ドルは明るい見通しを維持しているものの、米ドル上昇の最終局面に到達しつつあるかもしれません。FRBは12月に利上げペースを落とす可能性を示唆しました。市場は米ドル買いの流れを維持している一方で、エネルギー価格下落により、ユーロ相場の見通しは改善しつつあります。ファンダメンタルズ要因では米ドル高の流れとなっているものの、一段高の公算は小さいでしょう。

 米四半期決算発表に注目

米経済の悪いニュースは、米株価のポジティブな要因となります。米経済指標の脆弱な結果は、FRBが慎重姿勢に転じる期待を上昇させ、S&P 500 は1%以上上昇し、3800が目前に迫りました。

本日には、マイクロソフト、グーグル、Visa、及びコカ・コーラの四半期決算が発表され、市場の注目を集めるでしょう。問題は、第3四半期決算が好調な結果となっても、マクロ経済の見通し変化により、好調な見通しの継続は予測できないでしょう。したがって、四半期決算結果による株高の流れが継続する公算は小さいでしょう。

第3四半期決算は経済減速がまだ反映されていない為、好調な結果が継続しています。国債利回り上昇、及びバリュエーションの高水準での推移を考慮すると、楽観的になるには時期尚早でしょう。