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・米雇用者数、失業率ともに上昇でドルは下落
・株式市場、金価格、リスク連動資産は上昇
・今週、米中間選挙とインフレーションデータに注目集まる

米雇用統計は強弱入り混じる複雑な結果
先週4日に発表された米雇用統計は、金融市場に混乱をもたらしました。非農業部門雇用者数は予想を上回り、平均時給も増加しましたが、家庭調査では全く違った様相を呈しています。労働参加率がやや低下したにもかかわらず、失業率が急上昇しているからです。
どちらの統計結果を信じるかによって、米経済は先月、雇用者数はさらに26.1万人増加した一方、32.8万人が失業したとも捉えられます。最終的には、市場は失業率の上昇に焦点を当てたため、米ドルの下落につながりました。
この雇用統計の発表後、ユーロは対ドルで2%上昇しました。市場はFRBが12月に0.5%の利上げをする可能性が高いとみているようです。これは世界で最も取引されているユーロ、ドルともにかなり大きな動きだと言えます。
ドルとゴールドは様子見姿勢
米ドルの展望は今のところ順調ですが、この上昇も最終段階に入っている可能性があります。FRBは利上げ鈍化に方針展開する準備ができているようで、他の通貨のファンダメンタルズも回復しています。欧州のエネルギー価格の急落により、イギリス経済も少し落ち着きを戻し、日銀も国債の利回り上限を調整する方針です。
世界経済の景気後退を背景に、ドル高は依然として続く可能性がありますが、今のところそれも限界があるようです。さらなるドル高を期待するのは、リスクオンの観点からするといい選択肢とは言えないようです。
先週4日、ドルと実質利回りが冷え込んだため、ゴールド価格は3%上昇しました。ゴールドは1615ドルあたりのサポートベースを確立したようですが、ゴールドが50日以上平均を超えるができないことから、いまだネガティブの傾向にあると言えます。この傾向がポジティブに反転するためには、ドルと利回りのでの継続的な下落が求められますが、その兆候はあるものの、まだ様子を見る必要があるでしょう。
米株価上昇、今週は重要イベント満載
米株式市場では、米利上げペース鈍化予測に加えて、米雇用統計の強弱混合の結果により、株高の流れが加速し、S&P 500が1.4%上昇しました。中国でのコロナ規制緩和の可能性は、株高に繋がるでしょう。
しかしながら、先週末、中国の国家衛生局はゼロコロナ政策維持の姿勢を改めて示しました。
厳格なゼロコロナ政策の影響により、最近発表された中国貿易収支では、輸出、及び輸入は共に減少しました。アップルは、中国の規制がホリデーシーズンを控えた出荷に影響を及ぼすことに警戒しています。
明日の米中間選挙、及び木曜日の米10月消費者物価指数発表を控え、今週は重要なイベントが予定されています。世論調査、及び市場の予想では、ねじれ議会となる公算が大きいようです。下院は共和党の過半数獲得、上院は接戦が予測されています。
株式市場への影響に関しては、ビジネス規制、及び法人税引き上げへの緩和期待により、ねじれ議会はリリーフラリーに繋がるでしょう。更に、ねじれ議会は、経済成長減速、及びインフレ鈍化に繋がる新たな財政支出への疑問を浮上させ、米ドルが下落に転じる可能性があります。
市場は既にねじれ議会を織り込んでいる為、市場の反応は比較的緩やかになる模様です。