XMTradingは、アメリカ合衆国の居住者にサービスを提供していません。
極限の取引を。Visa Cash App Racing Bulls F1 Teamの誇り高きオフィシャルパートナー。詳細はこちら
・日本円と米ドルが急騰、国債利回りは低下
・中国の原油需要への不安から原油価格は1年ぶりの最安値
・株式市場は今週発表の雇用統計に注目
中国での抗議活動で市場はリスク回避へ
本日、リスク資産が低迷しています。これは、中国の不安定さ及びゼロコロナ政策がさらに見通しを悪化させることへの懸念により、市場が安全性を求めているためです。先週木曜日に発生した中国の新疆ウイグル自治区での致命的な火災で、ゼロコロナ政策により住民が避難できなかったとのレポートを発端に、ロックダウン反対の抗議運動が広がり始めています。
その後、抗議運動は広がり続け、政府によるパンデミック対処に反対する全国的なデモに発展しました。この抗議運動は前例のない規模であり、政府として増大し続ける抗議運動をどのように鎮圧するのかまだ不明です。そしてこの状況は、習近平国家主席および中国共産党にとって未だ境遇したことのない領域になるため、市場も不安視しているようです。
日本円が安全資産を先導、ユーロも堅調に推移
本日、伝統的に安全な資産の需要が急増しました。日本円とスイスフランが上昇して、為替市場を先導し、米ドルも追随しています。米国国債価格上昇で、10年利回りは7週間ぶりの最安値を更新しました。ただ、ゴールドは精彩を欠き、1オンス1.750ドルあたりで推移しています。
円と米ドルに対して、最も下落したのは豪ドルとNZドルでした。円も米ドルに対して反発し、3か月ぶりの高値を更新しました。ユーロ及びポンドは安定に推移しており、ユーロは欧州の取引開始とともに上昇し、損失を帳消しにしています。
ECBの金融引き締めへの様々な兆候にも関わらず、来月の会合で0.5%よりも0.75%での利上げ予想がやや上回っているようです。これは11月のPMI速報値が予想をやや上回ったことで、市場は12月の大幅な利上げを期待しているようです。
本日、ユーロは上昇しています。今週の水曜日の11月フラッシュインフレ予測発表の矢先に、市場が慎重なスタンスを見せていないことはさらに意外です。
原油価格の見通しはさらに悪化
中国でのデモ活動のニュースが、原油需要の見通し圧迫に繋がり、原油価格が最も下落しました。中国政府による抗議者への一段の厳しい取り締まり、及び記録的なコロナ感染者増加で制限強化を市場が懸念しています。
WTI原油先物とブレンド原油先物はともに3%ほど下落し、1年ぶりの最安値を更新しました。
中国の主要都市での抗議活動の勃発ニュースは、先週金曜日の中国人民銀行による預金準備率を0.25%引き下げ発表に影を落としました。
中国の抗議活動によるリスクオフムードで株価下落、パウエル議長発言に注目
中国のCSI300は本日の最安値から大きく回復したものの、1%以上下落して引けました。その他のアジア市場の株価も殆どが値下がりしました。欧州株価、及び米主要株価先物指数も下落しています。
先週金曜日には、米感謝祭の祝日により、流動性の低下した米株式市場は早期閉場となりました。ブラックフライデーでの小売売上高への懸念により、市場は横ばい推移となっています。
多数の米経済市場の発表、及びFRBメンバーの発言予定により、今週の市場は通常通りに戻る予定です。
今週は、米10月PCEデフレーター、及び米11月非農業部門雇用者数が発表されます。市場は、物価上昇圧力、及び米労働市場の鈍化を見極める為に、両指標を注視するでしょう。
本日には、セントルイス連銀のブラード総裁、及びニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁の発言が予定されています。0.75%の利上げの可能性が35%で根強く残る中、明日のパウエル議長の発言が市場の大きな注目を集めるでしょう。