デイリーマーケットコメントー好調な米ISM指標後、米ドル一段高、米株価一段安

投稿日: 2022年12月7日19時35分(JST)投稿. 詳細を読む JP Blog

・好調なISM指標発表で米ドル上昇
・S&P 500は4セッション連続で下落
・本日カナダ中銀金利発表に注目

米ドル復活か

本日米ドルは引き続き上昇しています。昨日、米ドルは多くの主要通貨に対して上昇しました。背景には、月曜日の11月米ISM指数結果が、サービス業のコスト高を浮き彫りにしたことがあります。

11月の賃金上昇を示す米雇用統計とともに、米ISM指数上昇は、インフレの潜在的な加速懸念の再再燃だけでなく、FRBの積極的な利上げにつながる可能性があります。現在市場のターミナルレート予想は4.96%です。11月米ISM指数の発表前は、市場予測は4.92%でした。利下げに関しては、来年末まで0.5%の利下げが依然として織り込まれています。

米利上げ上昇を支持するデータによって、米ドル高は今後もしばらく続くでしょう。米経済後退を示すデータが示されたとしても、安全資産の流入で米ドル高を支える可能性があります。しかし、景気後退への懸念上昇を背景に、経済への打撃を避けるため、市場ではFRBが利上げの鈍化をせざる負えないとの見方もあります。したがって、米ドルは上昇の再開余地がりますが、数十年ぶりの高値まで更新されるかは不明です。

米ドルの年明けの動きに関しては、来週13日発表の米消費者物価指数と14日のFRBの金利発表に注目が集まります。米CPI指数の減速、及び2023年ドットの中央値が市場のターミナルレート予測を下回る場合、来年度米利下げへ観測上昇、及び米ドル安に傾くでしょう。一方、米CPI指数加速の場合は、米ドルは回復に向かうでしょう。

米株価さらに下落

米株価は下落幅を拡大し、S&P 500は4セッション連続で赤字で取引されました。市場は今年4月に更新された史上最高値からの下降トレンドライン付近で株式を売りと判断したようです。

経済成長を示す指標で株価は下落し、景気後退を示すデータは株価上昇につながると言われており、ISM指数の発表後、FRBによる大幅利上げの可能性も鑑みて、株価が下落する可能性があります。一方で、経済の脆弱化を示す指標は、株価上昇につながります。しかし、経済の深刻な見通し悪化が示唆される場合、損害を受けた経済が株式市場の前向きな発展に貢献する公算は小さく、この関係が継続しないでしょう。世界の主要中央銀行がすでに景気後退への警戒する現在、この現象は近い将来起きるかもしれません。バンクオブアメリカのCEOは2023年度の3四半期において、緩やかなマイナス成長を予測しており、JPモルガンCEOによると、緩やかな景気後退からより顕著な景気後退が起こりそうだと述べています。

FRBが利下げによって米経済を救済するとの期待があるため、景気後退の懸念が強まり、株価が下落するリスクは米ドル高の見通しよりも顕著かもしれません。

カナダ中銀は本日0.25%の利上げか

本日カナダ銀行の金利発表に注目が集まります。順調なカナダ経済にも関わらず、市場はカナダ中銀は0.25%の利上げを行うと予測しているようです。具体的には、65%が0.25%利上げを支持し、残りの35%が0.5%利上げを支持しています。

市場は中国の住宅業界のバブル及び中国の石油需要懸念を材料視しながら、今までの利上げが十分な効果を発揮していないと判断しているようです。カナダは世界第4位の石油輸出国ですが、世界第2位経済大国及び最大の原油輸入国である中国に依存は、カナダの成長見通しを大きく混乱させるでしょう。

中国のゼロコロナ政策緩和への期待が高まる中、中国経済のエンジンの再起動には、しばらく時間がかかるかもしれません。ロシア産輸出原油価格の上限設定による影響はまだ不透明で、この不確実性から、カナダ中銀が0.25%の利上げに留まる可能性があります。