デイリーマーケットコメントーリスクオフが高まる中、米株価続落、ゴールド再脚光

投稿日: 2022年12月8日20時13分(JST)投稿. 詳細を読む JP Blog

・米利回り急落で米ドル下落、ゴールド上昇
・中国経済再開の中、景気後退懸念から原油価格下落
・カナダ中銀0.5%利上げもカナダドル下落

ゴールドに再び脚光

米国債利回りが下落しています。市場の来年の課題は、インフレ抑制ではなく、経済成長減速またはマイナス成長になる模様で、金融市場もこれに対処するように安全性を求めるディフェンスの準備に入りました。

この動きの中心は、債券市場にあります。米国債利回りの急激な低下及び逆イールド拡大によって、懸念材料がインフレ加速から景気後退懸念に置き換わったようです。これは多数の主要経済指標と最新の原油価格で裏付けられます。

米国債利回りは、本質的に金銭価格であるため、急激な利回りの変動は他の資産に直接影響を及ぼします。米利回り低下は金利優位性の低下となり、米ドル安となりますが、一方でゴールド価格の上昇につながります。

この現状に加えて、中国人民銀行による準備金引き上げ、さらにロシア産原油のゴールド建て決済の憶測の中、ゴールドは上昇に転じています。来週のインフレ指標発表及びFRB金利発表も注目されますが、来年を見据えた際、経済成長への懸念及び世界中央銀行の引き締め緩和によりゴールドに再び脚光が当たるでしょう。

原油価格の下落

先頃の原油価格の下落は、原油需要の見通し悪化を示唆しています。現在、原油価格は今年の上昇分を失い、中国コロナ政策緩和及びOPEC原油減産措置にも関わらず、原油価格は下落して取引されています。

株式市場では、米株価の主要指数が若干下落しました。国債利回りの低下は安全資産への逃避を鈍らせ、損失を限定的にしました。国債利回りの低下は一般的に株価上昇につながります。それは将来の利益に基づくバリュエーションが、利回りが低下に伴い、割安になるためです。

しかしながら、株価のリスク報酬はあまり魅力的とはいえないでしょう。世界経済の動向を示す指標に基づくマイナス修正に株価は影響されやすいため、バリュエーションは歴史的に見ても依然として高値です。S&P 500は来年の推定収益の約17倍以上で取引されています。S&P500の一年にわたる下降トレンドラインからの反発はこのリリーフラリーの終焉を意味しているかもしれません。

カナダ中銀0.5%利上げ、中国ゼロコロナ政策緩和へ

先日、カナダ中銀は市場の予想を上回り、0.5%の利上げを決定しました。カナダドルはそれに応じて上昇しましたが、市場が金利引締め政策最後の利下げと見なされ、その後下落しました。原油価格下落もカナダドル下落に影響しました。

中国政府は、ゼロコロナ政策を緩和し、多くの公共の場でコロナ陰性要請を撤廃しました。これによって、香港株価は3%以上上昇し、10月に更新した安値指数から33%の急騰を続伸しました。

本日は目立った経済イベントの発表はありません。来週13日は重要な米消費者物価指数の発表が控えています。そのため、市場はその展望を予測する明日の米11月生産者物価指数発表に注目するでしょう。