デイリーマーケットコメントーOPEC減産発表で原油価格急騰、米ドルは復活へ

投稿日: 2023年4月3日19時04分(JST)投稿. 詳細を読む JP Blog

・OPECによる突然の減産発表で原油価格急騰
・インフレへの再懸念からFRB利上げ観測の中、米ドル復活
・株式市場は流動性の波から第4四半期を陶酔ムードで終える

OPECによる突然の原油減産発表

昨日、OPEC参加国とその他の主要産油国は、意表を突く形で原油減産を発表し、原油価格急騰で週を開けました。このOPECプラスは、5月から原油供給を日量116万バレル減産することに同意し、需要懸念に悩まされている市場のバランス回復を目指すと述べました。

OPECによる原油減産は、最終的には原油価格を支えることを目的としていますが、これはまた、需要条件の弱まりを予想していることも示唆しています。この動きは、世界経済の見通しには明るいニュースとは言えませんが、今のところ軟調な原油価格の底辺を確立するのに役立つといえるでしょう。

原油価格以外にも、エネルギー費用の高騰によりインフレ圧力が持続するとの懸念が再び高まり、FRBがもう一度利上げを行うとの観測が広がっています。市場価格は現在、次回の会合にて、65%の確率で最後の利上げを支持しており、今年後半の利下げ観測は後退し始めています。

米ドル上昇、ゴールドは一時下落

エネルギー価格の高騰は、先週金曜日に発表された米インフレ測定値のニュースに陰りを落としました。軟調となったPCE(個人消費支出)は、インフレ対策がついに効果を見せていることを示唆しましたが、OPECからの原油減産のニュースが、この期待に大きな打撃となり、インフレと戦いがまだ終わっていないことを裏付けました。

FRBによる最後の利上げ観測は、銀行危機から巻き添え被害を受けた米ドル復活につながりました。本日は、米ISM製造業購買担当者景気指数の発表、また金曜日には、米非農業部門雇用者数の発表が続き、米ドル復活への期待を支える重要な指標となるでしょう。

一方ゴールドは、米ドルと米国債利回りの回復から、下落で取引を開始しました。しかし1オンス1,950ドル辺りで買いの介入が入ったため、損失は縮小されました。これは、最近の流動性注入が上手く機能したことから、押し目買いが依然として投資の間でゲームプランであるを裏付けています。

世界の中央銀行がゴールドの保有量を増やしていることも、ゴールドの底強さの理由かもしれません。中国人民銀行は、昨年以来ゴールドを大量に購入しており、外国からの制裁リスクから回避するために、国の資本準備金の多様化を進めています。金曜日に、中国の外貨準備内訳についての最新のデータが公表される予定で、この動きが続くかを確認する機会となるでしょう。

株式市場は急騰

次に株式市場は、全く別の次元で推移しているようで、ナスダック100が20%以上も上昇して、第4四半期を終えました。最新の堅調な経済指標は、経済がソフトランディングに向かっていることを示しているとの期待が高まっています。

現実には、この驚くべき株価上昇は、流動性プロファイルの根本的な変化によって促進されています。FRBが銀行救済のためにバランスシートを再び拡大したことで、流動性が高まり、市場はハイテク株からビットコインといったよりリスクの高い資産に「すべて費やす」衝動にかられたようです。しかし、この衝動が一段落すると、高価なバリュエーションが潜在的な収益後退に向かっていることに取り組む必要があるでしょう。

明日は、オーストラリア準備銀行の政策発表が控えています。オーストラリアは、期待外れの経済データと住宅市場を取り巻くリスクの中、利上げを停止すると予想されています。