デイリーコメントー市場は慎重姿勢、米ドル上昇

投稿日: 2025年10月21日18時27分(JST)投稿. 詳細を読む JP Blog

・米株式先物は小幅下落で米ドル上昇
・トランプ大統領による中国への脅しも市場は最終的には合意か延期に自信
・ゴールドは最高値更新後下落、原油価格は続落
・高市首相誕生で円安再開

金曜日の重要な米CPI指数に注目

金曜日に待望の米CPI指数が発表されるなど、週の後半へのカウントダウンが始まる中、昨日の市場は、特に米株価市場とゴールドでは比較的前向きなムードが維持されました。

市場を動かすようなニュースや進展がなかったものの、米株式市場とゴールドは昨日新最高値を更新しました。ただ、現在は小幅反転が見られるようですが、第3四半期の決算報告は、今週のネットワークとテスラ、そしてインテルに市場が注目する中、かなり好調に進んでいます。

これらの市場の動きは、ユーロ/ドルが本日1.1620まで下落するなど、米ドルが金曜日以来上昇基調となっている時と重なります。FRBメンバーがブラックアウト期間により発言がないことと、米政府関係者からの政府機関の閉鎖終了についての発言、そして、トランプ大統領による中国へのバランスの取れた発言によって、米ドルが押し上げられています。

しかしながら、米中間の関税を巡る交渉は一方的ににはいかないため、今後紆余曲折が予想されます。昨晩、トランプ大統領は関税引き上げの期限である11月1日までに中国と合意に達しない場合は、中国からの輸入品に対して100%の関税を課すと繰り返し脅しました。

本日の小規模な利益確定の動きは、このトランプ大統領による繰り返しの脅しと関係しているのかもしれませんが、同時に投資家の大多数は、米中間で土壇場での合意となるか、または、さらなる延期期間が設けられることを信じています。この交渉における次の重要な展開は、10月下旬のASEANとAPECでの首脳会議となります。

また、中国では共産党第20期中央委員会第4回全体会議(4中全会)が現在開催されており、新しい景気刺激策など重要な政策が発表される可能性もあり、注目されます。

暗号資産と原油は下落基調

暗号資産は、株価上昇に追随することができないようです。昨日、ビットコインは11.2万ドルに向けて上昇しましたが、その上昇もすぐに後退し、ビットコインは現在10.8万ドル付近で推移しています。アルトコインはさらに下落しており、イーサは4,000ドルを下回る水準まで下落しています。

また、多くのコモディティが新最高値を更新する中、WTI原油は現在57.20ドル付近で取引されています。WTI原油は10月に既に8%下落しており、3カ月連続での下落となります。7月下旬以来、原油価格が17%も下落している一方で、ゴールドは32%、シルバーも41%上昇していることも注目でしょう。

米株価とゴールドの上昇と原油価格の歴史的な正の相互関係が崩壊したことについて、投資家は理解しようと努めています。米国債利回りが低下し、インフレ加速の恐れは現在の物価変動の要因ではないようです。景気後退の見通しが原油価格の下落を正当化しますが、株価の急騰の説明にはなりません。したがって、原油の需要が比較的控えめであり、現在の原油価格の急落は単にサプライチェーンへの反応として解釈することができるでしょう。

高市首相誕生で円安

日本では、自民党による連合政権樹立への交渉が二転三転した結果、高市新総裁は新首相として任命されるに十分な票を確保し、首相に選出されました。高市新首相はAPEC首脳会談にて、最初の国際会議に登場する予定で、トランプ大統領とも1対1の会談をする可能性があり、投資家は徐々に高市首相による積極財政を織り込んでいます。

日本円が自民党の勝利を享受していないことも当然でしょう。自民党と日本維新の会の連立交渉に大きな進展があった金曜日以来、ドル/円は上昇しており、8カ月ぶりの高値である153円26銭まで上昇した後の下落が反転しています。高市首相が日銀に緩和政策を推進する場合、既に可能性が低くなっている12月の利上げ観測がさらに後退し、円安がさらに続く可能性があります。