FXおよびデリバティブ取引には、投資元金を失う非常に高いリスクが伴います...

c2-a14-hero-gmma
レッスン7

GMMAの見方|トレンド判定と押し目・戻りのルール

プロップトレーダー高橋
2026/07/23
16分

重要なポイント:

結論(30秒でわかる) 

結論: GMMA(複合型移動平均線)は12本のEMAを「短期群」と「長期群」に分けて表示し、2つの群の広がり方・重なり方からトレンドの方向・強度・転換の兆候を一目で判定できる、移動平均線を発展させたトレンド分析ツールです。 

通常の移動平均線が2〜3本で判断するのに対し、GMMAは12本のEMAの「束」の状態を視覚的に読むことで、トレンドの強さや押し目・戻りの適切なタイミングをより精度高く見極められます。短期群は短期トレーダーの動向、長期群は長期投資家のポジションを反映するとされ、両者の関係からトレンドの質を多角的に把握できます。 

まずGMMAの基本構成(短期群6本+長期群6本)を理解し、デモ口座のチャートに表示して「圧縮」「拡散」「交差」の3つの状態を実際に見分ける練習から始めてください。 

この記事でわかること: 

  • GMMAの構成(短期群・長期群それぞれ6本のEMA)と基本的な設定方法 
  • 圧縮・拡散パターンによるトレンド強度の判定方法 
  • GMMAを使った押し目買い・戻り売りの実践ルールとワークフロー  
LLINE登録でFXの学習動画を受け取るXMTradingで口座開設する
(13,000円ボーナスの条件を確認)

GMMAとは:12本のEMAでトレンドの「質」を可視化する 

c2-a15-01-concept-gmma-overview

GMMA(Guppy Multiple Moving Average)は、オーストラリアのトレーダーであるダリル・グッピー氏が考案したテクニカルインジケーターです。12本のEMA(指数平滑移動平均)を2つのグループに分けてチャートに同時表示し、グループ間の関係からトレンドの状態を視覚的に判断します。 

GMMAの基本的な考え方は以下のとおりです。 

  • 短期群(6本のEMA):短期トレーダーの売買動向を反映する 
  • 長期群(6本のEMA):長期投資家のポジションとセンチメントを反映する 
  • 2つの群の「広がり方」「位置関係」「重なり方」が、トレンドの方向・強度・転換の手がかりになる 

通常の移動平均線は2〜3本で分析するため、トレンドの「方向」は判断できても「強さ」や「持続性」の把握には限界があります。GMMAは12本のEMAが帯のように広がったり狭まったりする動きから、トレンドの質をより細かく読み取れる点が特徴です。移動平均線の基本的な仕組みと設定については移動平均線(MA)の設定と使い方で解説しています。 

GMMAの設定:短期群6本+長期群6本のEMA 

c2-a15-02-compare-gmma-settings

GMMAはほとんどの取引プラットフォーム(MT4/MT5を含む)で表示可能ですが、カスタムインジケーターとして追加が必要な場合もあります。設定するEMAの期間は以下のとおりです。 

短期群(Short-term Group) 

短期群は以下の6本のEMAで構成されます。 

  • EMA 3 
  • EMA 5 
  • EMA 8 
  • EMA 10 
  • EMA 12 
  • EMA 15 

短期群は短期的な値動きに敏感に反応し、短期トレーダーのセンチメント変化を素早く捉えます。帯の幅が狭い場合は短期トレーダー間のコンセンサスが一致していることを示し、幅が広い場合は意見の相違が生じていることを示唆します。 

長期群(Long-term Group) 

長期群は以下の6本のEMAで構成されます。 

  • EMA 30 
  • EMA 35 
  • EMA 40 
  • EMA 45 
  • EMA 50 
  • EMA 60 

長期群は大きなトレンドの方向を示し、長期投資家のポジション動向を反映します。長期群の帯が安定的に広がっていれば、長期投資家がトレンド方向にポジションを維持していることを意味します。 

設定のまとめ 

群 

EMA期間 

反映する市場参加者 

帯の意味 

短期群 

3, 5, 8, 10, 12, 15 

短期トレーダー 

狭い=コンセンサス一致/広い=意見の分散 

長期群 

30, 35, 40, 45, 50, 60 

長期投資家 

安定的に広い=トレンド持続の支え/圧縮=転換の可能性 

ポイント: GMMAの期間設定は考案者が定めた標準値であり、変更する必要は基本的にありません。パラメータの調整ではなく「帯の読み方」を学ぶことに集中してください。 

圧縮と拡散:GMMAのトレンド強度判定 

GMMAを使いこなすうえで特に重要なのは、「圧縮」と「拡散」という2つの状態を正確に見分けることです。この2つのパターンが、トレンドの強度や方向転換の可能性を教えてくれます。 

拡散(Expansion):トレンドが強い状態 

拡散とは、短期群と長期群がそれぞれ帯状に広がり、かつ2つの群の間にも明確な距離がある状態です。 

  • 短期群が長期群の上に位置し、両群が広がっている → 強い上昇トレンド 
  • 短期群が長期群の下に位置し、両群が広がっている → 強い下降トレンド 
  • 帯の幅が広いほど、その方向への参加者のコンセンサスが強い 

拡散状態のときは、短期トレーダーも長期投資家もトレンドの方向に一致した行動をとっていると解釈できます。 

圧縮(Compression):トレンドの転換・停滞を示唆 

圧縮とは、短期群と長期群が接近し、各群の帯の幅も狭まっている状態です。 

  • 2つの群が絡み合って1本の帯のように見える → トレンドの方向が不明確 
  • 長期群が圧縮し始めた → 長期投資家のコンセンサスが崩れ、トレンド転換の可能性 
  • 短期群のみが圧縮 → 短期的な調整局面(トレンドは継続する可能性もある) 

圧縮はレンジ相場への移行やトレンド転換の「準備段階」として現れることが多く、圧縮の後に拡散が始まると新しいトレンドの発生を示唆します。 

圧縮から拡散への移行:トレンド発生のサイン 

c2-a15-03-concept-compression-expansion

圧縮状態から短期群が長期群の上(または下)に明確に離れて拡散を始めるパターンは、新しいトレンドの発生シグナルとして重要です。 

  • 圧縮 → 短期群が上に拡散 → 上昇トレンドの発生 
  • 圧縮 → 短期群が下に拡散 → 下降トレンドの発生 
  • 拡散の初期段階で長期群も同じ方向に広がり始めると、トレンドの信頼性が高まる  

トレンド方向の判定:短期群と長期群の位置関係を読む 

GMMAでトレンドの方向を判定する際の基本は、短期群と長期群の「上下の位置関係」と「長期群の傾き」の2点です。 

上昇トレンドの判定 

  • 短期群が長期群の上に位置している 
  • 長期群が右肩上がりの傾きを維持している 
  • 両群の帯がそれぞれ広がっている(拡散状態) 

3つの条件がすべて揃っているとき、上昇トレンドが最も強い状態です。長期群の傾きが緩やかになってきたり、短期群が長期群に接近してきた場合は、トレンドの勢いが弱まっている兆候として注意が必要です。 

下降トレンドの判定 

  • 短期群が長期群の下に位置している 
  • 長期群が右肩下がりの傾きを維持している 
  • 両群の帯がそれぞれ広がっている 

考え方は上昇トレンドの逆です。長期群が安定的に下向きで、短期群がその下で拡散している状態が、最も強い下降トレンドです。 

レンジ(トレンドなし)の判定 

  • 短期群と長期群が絡み合い、明確な上下関係がない 
  • 長期群がほぼ水平で、帯の幅も狭い 
  • 短期群が長期群を頻繁に上下に交差する 

レンジ相場ではGMMAのトレンド判定シグナルが機能しにくいため、無理にエントリーを探さないことが重要です。レンジ相場に適したオシレーター系インジケーターについてはRSIの設定と使い方で解説しています。  

押し目買い・戻り売りの実践ルール:GMMAワークフロー 

c2-a15-04-compare-trend-patterns

GMMAを使った押し目買い・戻り売りの判断は、通常の移動平均線よりも精度の高い「トレンドの質」の確認をベースに行います。以下のワークフローに沿って判断してください。 

押し目買いのワークフロー(上昇トレンド) 

c2-a15-05-flow-oshime-gmma
  1. 長期群が右肩上がりで拡散していることを確認する(上昇トレンドの土台) 
  2. 価格が一時的に下落し、短期群が長期群に接近する(押し目の発生) 
  3. 短期群が長期群に「触れる」または「わずかに重なる」程度で止まることを確認する 
  4. 短期群が再び長期群から離れて上方に拡散し始めたらエントリーを検討する 
  5. 長期群の帯の幅が維持されている(長期投資家がポジションを保持している)ことを併せて確認する 

戻り売りのワークフロー(下降トレンド) 

考え方は押し目買いの逆です。長期群が右肩下がりで拡散している状態で、短期群が一時的に上昇して長期群に接近し、再び下方に拡散し始めた場面を戻り売りのタイミングとして検討します。 

見送るべきパターン 

以下のパターンでは、押し目・戻りの判断を見送ることがあります。 

  • 短期群が長期群を完全に突き抜けた場合:押し目・戻りではなく、トレンド転換の可能性がある 
  • 長期群の帯が圧縮し始めている場合:長期投資家のコンセンサスが崩れており、トレンドの持続性に疑問がある 
  • 長期群の傾きが水平に近づいている場合:トレンドの勢いが失われており、レンジ移行の可能性がある 

注意: GMMAが示すのは「トレンドの状態」であり、エントリーの精密なタイミングではありません。短期群の反発を確認した後、ローソク足パターンや水平線でのサポート確認を組み合わせて最終判断を行ってください。サポート・レジスタンスの使い方については 水平線とサポレジの使い方で解説しています。 

LINE登録でFXの学習動画を受け取る

移動平均線(MA)との違い:GMMAで何が加わるか 

GMMAは移動平均線をベースにしたインジケーターですが、通常のMA分析とは読み方と活用法が異なります。両者の違いを明確にしておくことで、使い分けが適切にできるようになります。 

通常のMA分析との比較 

比較項目 

通常の移動平均線(2〜3本) 

GMMA(12本) 

表示本数 

2〜3本 

12本(短期群6+長期群6) 

トレンド方向 

ラインの傾き・価格との位置関係 

短期群と長期群の上下関係 

トレンド強度 

判断しにくい(傾きの角度のみ) 

帯の拡散度合いから直感的に判断できる 

トレンド持続性 

パーフェクトオーダーで推測 

長期群の帯の安定性から判断 

押し目の判断 

MA付近での反発を確認 

短期群が長期群に接近→反発のパターン 

転換シグナル 

GC/DC(遅行性あり) 

圧縮→拡散のパターン(段階的に読める) 

向いている分析 

シンプルなトレンド確認 

トレンドの「質」の詳細な分析 

GMMAが優れている場面 

  • トレンドの「強さ」を判断したいとき(帯の拡散度で直感的にわかる) 
  • 押し目・戻りの「質」を見極めたいとき(短期群と長期群の接触パターン) 
  • トレンド転換の「兆候」を段階的に捉えたいとき(GC/DCのような一発シグナルではなく、圧縮→拡散の過程で判断できる) 

通常のMAが適している場面 

  • シンプルにトレンドの方向を確認したいとき 
  • 特定の期間(例:200SMA)をサポレジとして使いたいとき 
  • チャートをシンプルに保ちたいとき(GMMAは12本のラインで画面が煩雑になりやすい) 

ポイント: GMMAは通常の移動平均線の「上位版」ではなく、目的が異なるツールです。トレンドの方向確認ならMA2〜3本で十分であり、トレンドの質や持続性を詳しく分析したい場面でGMMAが力を発揮します。 

GMMAの注意点とよくある失敗 

GMMAは視覚的にわかりやすいインジケーターですが、使い方を誤ると判断ミスにつながります。以下のよくある失敗を事前に把握しておきましょう。 

レンジ相場での過信 

GMMAはトレンド相場で威力を発揮しますが、レンジ相場では短期群と長期群が絡み合い、方向の判断ができません。圧縮状態が続いている場面で無理にエントリーすると、方向感のない値動きに振り回されます。 

目安: 長期群が水平で、短期群が長期群を頻繁に上下に交差する状態が続いたら「トレンドなし」と判断し、GMMAのシグナルを見送ってください。 

拡散=即エントリーの誤解 

短期群が長期群から拡散し始めたことだけをもってエントリーするのは危険です。拡散の初期段階では「ダマシ」の可能性があり、再び圧縮に戻ることも少なくありません。 

  • 拡散を確認したら、長期群の帯の幅と傾きも合わせてチェックする 
  • ローソク足のパターンやキーレベルでの反応を併せて確認する 
  • 拡散の「継続」を待ってからエントリーを検討する(拡散し始めた瞬間に飛びつかない) 

12本のラインによるチャートの煩雑さ 

GMMAは12本のEMAを同時に表示するため、他のインジケーターと併用するとチャートが非常に見づらくなります。 

  • GMMAを表示する場合は、追加するインジケーターは最小限(1〜2つ)に留める 
  • 色分けを工夫する(短期群と長期群で明確に異なる色を使う) 
  • マルチタイムフレーム分析で複数の時間足を見る際は、各チャートにGMMAを表示して比較するとトレンドの一貫性を確認しやすい 

パラメータの変更 

GMMAの期間設定は標準値(短期群:3〜15、長期群:30〜60)を使うのが基本です。「自分のスタイルに合わせて調整する」という発想はGMMAには適しません。GMMAの強みは「多くの市場参加者が同じ設定で見ている」ことにあるため、変更するとその優位性が失われます。 

GMMAセルフチェックリスト 

GMMAを実践で使い始める前に、以下のチェックリストで基本が押さえられているか確認してください。  c2-a15-06-checklist-gmma

チェック: 

  • ☐ 短期群(EMA 3〜15の6本)と長期群(EMA 30〜60の6本)の構成を理解しているか 
  • ☐ 短期群は短期トレーダー、長期群は長期投資家の動向を反映することを把握しているか 
  • ☐ 拡散(トレンドが強い状態)と圧縮(転換・停滞の兆候)を視覚的に見分けられるか 
  • ☐ 圧縮→拡散の移行パターンを、新トレンド発生のサインとして認識できるか 
  • ☐ 押し目買い・戻り売りの際に、短期群と長期群の接触→反発パターンを確認できるか 
  • ☐ レンジ相場ではGMMAのシグナルが機能しにくいことを認識しているか 
  • ☐ GMMAと通常の移動平均線の使い分けができるか(目的が異なることを理解しているか) 
  • ☐ GMMAの期間設定を変更せず、標準値のまま使う方針を守れるか 


まとめ 

GMMAは12本のEMAを短期群・長期群に分けて表示し、帯の広がり方と位置関係からトレンドの方向・強度・転換の兆候を視覚的に読み取れるインジケーターです。 

項目 

内容 

構成 

短期群(EMA 3〜15の6本)+長期群(EMA 30〜60の6本) 

短期群の役割 

短期トレーダーのセンチメントを反映 

長期群の役割 

長期投資家のポジション動向を反映 

拡散 

トレンドが強い状態(帯が広がっている) 

圧縮 

トレンドの転換・停滞の兆候(帯が狭まっている) 

押し目・戻り 

短期群が長期群に接近→反発するパターンを狙う 

通常MAとの違い 

トレンドの「質」と「持続性」を詳細に分析できる 

最大の注意点 

レンジ相場では機能しにくい/設定は標準値を維持する 

GMMAの強みは「トレンドの質」を視覚的に把握できる点にあります。まずはデモ口座でチャートにGMMAを表示し、圧縮・拡散のパターンを見分ける練習から始めてください。帯の動きに慣れてきたら、押し目・戻りのワークフローに沿って実践的な判断力を養いましょう。 

次に読む: 

関連リンク: 

LINE登録でFXの学習動画を受け取るXMTradingで口座開設する
(13,000円ボーナスの条件を確認)

よくあるご質問

前のレッスン次のレッスン