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外国為替市場: 本日の米ドルインデックスには、実質的に大きな動きは見られませんでした。習国家主席の発言によりリスク選好に伴う円売り圧力が強まり、ドル/円は約0.4%上昇しました。
株式市場: 昨日の米株式市場の終値は上昇しました。しかしながら、FBIがトランプ大統領の弁護士事務所を家宅捜索したという報道を受けて、主要株価指数が閉場の数時間前には上昇幅の殆どを失いました。ナスダック指数は0.5%、S&P総合500種は0.3%、ダウ工業株30種は0.2%上昇しました。習国家主席の発言により、現在の所、主要株価先物指数は大幅に上昇して推移していることから、本日の市場は上昇してのオープンが予想されています。
アジア株式市場では、リスク選好ムードの回復がより鮮明でした。日経平均株価とトピックスはそれぞれ0.54%と0.35%上昇しました。香港株式市場は1.8%上昇しました。
欧州市場の主要株価先物指数も上昇して推移しています。
コモディティ: 原油価格はリスク選好の流れを受けて上昇しました。米中貿易摩擦緩和への憶測が広まる中、WTI原油先物とブレント原油先物は昨日の上昇幅を拡大させ、共に1.4%上昇しました。
貿易摩擦緩和がリスク逃避先資産の需要を低下させ、ゴールド価格は0.2%下落しました。

主要な動き: 習国家主席が貿易問題挑発を回避した為、リスク選好ムード回復
昨夜、習国家主席の発言が米中貿易摩擦激化への懸念を緩和させました。アジアフォーラムでの講演において、習国家主席は中国政府が中国市場を開放し、関税を引き上げ、知的財産権を保護することを表明しました。習国家主席が貿易問題と保護主義について挑発的な発言を避けたことにより、貿易摩擦への懸念が後退し、市場にリスク選好ムードが戻りました。
貿易問題に敏感に反応する豪ドルとNZドルは共に0.4%以上上昇しました。一方、リスク逃避先資産である円やゴールド価格は下落しました。ドル/円は0.4%、ユーロ/円は0.35%上昇しました。アジア株式市場、及び米株式市場も大幅に上昇しました。
しかしながら、米株式市場は序盤の上昇幅の殆どを失いました。S&P総合500種は序盤に約2.0%上昇した後、僅か0.3%の上昇で引けました。株価下落の要因は、FBIがトランプ大統領の弁護士事務所を家宅捜査したニュースでした。ミュラー特別検察官による捜索が継続していることは、政治的懸念を再浮上させ、貿易問題以外にも大きなリスクがあることが浮き彫りとなりました。
昨日のユーロは、ドラギECB総裁の楽観的発言により上昇しました。ドラギ総裁は、最近発表された経済指標の脆弱な結果にも関わらず、本年度も引き続き堅調な経済成長が期待できると述べました。ユーロ圏経済の減速がより深刻化しない限り、最近の経済指標結果で明らかになった勢い失速は、ECBの金融正常化計画に影響しないことが示唆されました。
本日これからの市場: 米生産者物価指数発表
GMT1230に発表される米3月生産者物価指数は、本日発表される経済指標で最も注視されるでしょう。その後、市場の関心は、明日に発表される米3月消費者物価指数に向けられるでしょう。
GMT1400には、米2月卸売売上高も発表されます。
米生産者物価指数が発表されるGMT1230には、カナダ2月建設許可件数が発表されます。少し前のGMT1215には、カナダ3月住宅着工件数が発表されます。
原油市場に関しては、GMT2030に米石油協会が米原油在庫を発表します。
米中貿易問題に関するあらゆる進展が株式市場に影響するでしょう。習国家主席の発言により、緩和した米中貿易摩擦激化への懸念が今後維持されるかが注目されます。更に、個人情報漏えい問題により、火曜日と水曜日に実施されるフェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOの公聴会にも注目が集まるでしょう。
政策担当者による発言に関しては、GMT0830に、FOMCで投票権を持たないダラス連銀のカプラン総裁、及びイングランド銀行のホールデン理事の講演が予定されています。フランス中央銀行のノワイエ総裁の講演時刻は確定していませんが、年内の緩和政策終了計画についての講演の為、本日予定されている政策担当者の講演の内、最も注目されるでしょう。

テクニカル分析: ゴールドは短期的保ち合い相場の兆し
本日前半に6日ぶり高値1338.02ドルまで上昇したゴールド価格は、その後若干下落しました。RSIが50の中間水準付近を推移していることから、短期的に上昇勢いも下落勢いもないことが示されています。
貿易問題への懸念が強まった場合、リスク逃避先資産は上昇するでしょう。この場合、本日前半の6日ぶり高値1338.02ドル付近がレジスタンスゾーンになるでしょう。この付近には、最近の高値も含まれます。
反対に、貿易問題への懸念が後退した場合、リスク逃避先資産への需要は低下するでしょう。50日平均線上の1332.04ドル付近と100日平均線上の1330.50ドル付近がレジスタンスとして機能するでしょう。
米ドル上昇要因は米ドル建てのゴールド価格下落に繋がり、その反対に米ドル下落要因はゴールド価格上昇に繋がります。