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市場は様子見ムード
世界市場は、方向性が定まらない状況が継続しています。大規模な財政刺激策、及びワクチン普及により、経済危機から抜け出しつつある中、多数の中央銀行は緩和政策を維持しています。
しかしながら、経済回復の明るい見通しは、市場は既に十分に織り込み済みのようです。ハイテク銘柄を除く株価は、過去3週間、最高値付近での横ばい推移となっています。最近、ハイテク銘柄を中心としたバリュエーションの高い銘柄に調整の動きがありました。
外国為替市場では、次の材料待ちの中、複数の通貨ペアがサポート水準、或いはレジスタンス水準で推移しています。明日の米雇用統計発表を控え、ユーロ/ドルは1.20ドル付近の狭いレンジ幅内での取引を継続しています。
昨日に発表された米4月ISM非製造業景況指数は、市場予想を下回ったものの、高水準を維持しました。雇用、及び物価上昇圧力の項目は、大きな伸びを示しました。実際に、米4月マークイット非製造業PMIは過去最高水準となりました。
ポンドは荒い値動きとなる可能性
本日、ポンドがレンジ幅を突き抜けるかは、イングランド銀行の政策発表の結果次第となるでしょう。英経済の見通し改善により、債券購入ペースを削減し、年末まで継続する見方が市場で広がっています。現行のペースの場合、債券購入は9月までに終了します。
リスクの観点から判断すると、イングランド銀行が状況を見極める為、量的緩和縮小の決定は6月まで持ち越される公算が大きいでしょう。早期の量的緩和縮小や現段階での金融引き締めによる実質的なメリットは、殆どありません。
本日に、量的緩和縮小が決定されない場合、ポンドにはネガティブな要因になります。もし量的緩和縮小が発表され、ポンドが上昇しても、政治的リスクが上昇ムードを後退させる可能性があります。本日、スコットランドの議会選挙が実施されます。
英国からの独立を掲げる与党スコットランド民主党が過半数を獲得、或いは連立政権を樹立した場合、二度目の住民投票実施の可能性が大きくなり、ジョンソン政権にとって頭痛の種となるでしょう。
しかしながら、英経済の回復、及びイングランド銀行が他の中央銀行よりも先に利上げを実施する可能性により、ポンドの中期的見通しは依然として明るい模様です。
カナダ中銀のテーパリングへの反応で、カナダドル急騰
カナダドルの動きは、量的緩和縮小後の市場の反応を示す材料となりました。本日、カナダドルは対米ドルで3年ぶり高値まで急騰しました。原油価格上昇も追い風となりました。カナダドルの次のリスク材料は、明日のカナダ雇用統計になるでしょう。
本日は、FRBメンバーの発言が多数予定されています。GMT13:00にはニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁、GMT14:00には ダラス連銀のカプラン総裁、GMT17:00にはアトランタ連銀のボスティック総裁が発言予定です。
最近、カプラン総裁以外のメンバーは、テーパリング協議には時期尚早であるとの見解を一様に示しています。米経済指標の強い結果が継続した場合、夏の終わり頃には、FRBの見解が変化する可能性があるでしょう。