デイリーマーケットコメントーFRBのタカ派的発言で米ドル上昇、株価下落

投稿日: 2022年4月6日19時52分(JST)投稿. 詳細を読む JP Blog
  • インフレ抑制の為、FRB次期副議長がタカ派的発言
  • 米ドル一段高、株価下落、ゴールドは底堅く推移
  • ポンド下落、FOMC議事録に注目

FRBのタカ派的発言

昨日、FRBの次期副議長の発言が、金融市場に新たなボラティリティを引き起こしました。通常、慎重派と見なされるブレイナード次期副議長が、速いペースの利上げ、及びバランスシート縮小を示唆した為、市場の警戒感が強まりました。

ブレイナード次期副議長は、インフレが一段と上昇する可能性に言及し、債券市場が最近示した経済の下振れリスクに注意を促しました。経済のオーバーヒートを回避する為、FRBは金融引き締めを実施する一方で、困難を乗り切る為に、景気後退の回避に努めるでしょう。

ブレイナード次期副議長の発言内容から判断しますと、景気後退の最初の兆しでFRBはおそらく利上げを一時停止するでしょう。しかしながら、市場の解釈は異なったようです。市場は急速な利上げへのサインを材料視し、国債利回りと米ドルが上昇しました。

米ドル上昇、ユーロ下落、株価下落

米利上げ観測の一段の上昇を受けて、外国為替市場では米ドルの大幅な上昇が継続しました。ユーロ安も米ドル高の追い風となっています。ユーロ圏経済の見通しが悪化する中、ECBがFRBのような急速な利上げを実施する公算は小さいと市場では見なされています。

ロシアへの追加経済制裁の一環として、昨日、欧州委員会はロシア産石炭の輸入禁止、及び半導体やコンピューター等のロシアへの輸出を盛り込んだ案を提出しました。ウクライナとロシアの停戦協議への期待後退、及び中国サービス業PMIの脆弱な結果は、ユーロの下落要因となりました。

米株式市場では、FRBの利上げへの積極姿勢を受けて、利上げに反応しやすい成長株、及びハイテク株が大きく値下がりし、終値は下落しました。バリュエーションの上昇は昨年よりも下落しましたが、依然として「安い」水準ではない中、FRBによる速いペースでのバランスシート縮小方針は、リスク資産の見通しを悪化させ、ハイテク銘柄が中心のナスダック指数は約2.3%下落しました。

ポンド下落、ゴールドは底堅く推移

株価下落を受けて、リスクムードの影響を受けやすいポンド/ドルも下落しました。FRBの影響を受けて、英利上げ観測が上方修正される中、ポンドは対ユーロと円で大きく上昇しました。

国債利回りと米ドルが上昇しているにもかかわらず、ゴールドが底堅く推移しています。国債利回りの動きと比較して、ゴールドへの影響は限定的で、ゴールドは1915ドルが強い支持線となっているようです。FRBの積極的な利上げ方針はゴールドには深刻なダメージを与えていないものの、ウクライナ停戦による安全資産の需要低下後に、ゴールドの動きが試されるでしょう。

本日の主要イベントは、GMT18:00のFOMC政策会合です。市場では、年内計9回の0.25%の利上げが予想されています。市場の関心は、バランスシート縮小プロセスの詳細に向けられるでしょう。