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不確実性により米株価は不安定な動き
本日の市場は概ねポジティブムードを維持したものの、米企業決算見通しへの懸念、景気後退リスク、及びECBと日銀の金融政策への不安により、慎重ムードも大きくなりつつあります。
ゴールドマンサックスの好調な決算結果を受けて、昨日のS&P 500は大きく上昇してスタートしたものの、終値は0.8%値下がりしました。アップルが一部の部門において翌年の採用と支出ペースを落とす予定をブルームバーグが報じた為、市場の楽観ムードが後退し始めました。
経済成長鈍化の見通し、コスト上昇、及び中国のサプライチェーン混乱がアップルの計画に影響している模様です。アマゾン、マイクロソフト、及びアルファベットも採用削減、或いは一時的な見送りを既に明らかにしています。S&P 500は終値の下落は回避したものの、ハイテク銘柄の下落を受けて、ナスダック指数とダウ工業株は下落して引けました。
本日の閉場後に発表されるネットフリックスの四半期決算結果には、市場の関心が集まるでしょう。本日の欧州株価は下落してスタートし、一方の米主要株価先物指数は緩やかに上昇しています。アジア株式市場でもハイテク銘柄は値下がりし、中国の多数の地域では、ロックダウンや大規模検査が依然として実施されている為、中国のゼロコロナ政策長期化への懸念は、市場のリスク材料となっています。
ECBのジレンマにもかかわらず、ユーロ上昇
リスクが積み重なる中、現在は市場ムードにとって非常に重要な時期です。中国のロックダウン、及びロシアのウクライナ侵攻等の影響を受けて、供給側での不確実性が高まっています。供給問題がどれくらい早期に解決できるかがインフレピークアウトの時期を決定するでしょう。しかしながら、世界の中央銀行は、インフレが需要側の問題であるかのように、インフレ抑制に向けて動いています。
このジレンマに最も直面しているのがECBでしょう。インフレが過去最高水準まで上昇し、経済成長鈍化の兆しが見える中、ECBは今週木曜日の政策会合での0.25%の利上げを示唆しています。しかしながら、本日、ロイター社はECBが0.50%の利上げを検討していることを報じました。
0.50%の利上げの可能性を背景に、ユーロは急騰し、対米ドルで1.02ドル台越えを達成しました。
ECBを取り巻く状況を一段と複雑化させているのは、ロシアがドイツや他の欧州の国への天然ガス供給を停止する可能性です。ロシア国営ガスプロムが不可抗力を宣言した為、今週木曜日に定期メンテナンスを終了した後、ノードストリーム1の再開を巡り懸念が強まっています。
豪中銀の議事録でのタカ派的見解で豪ドル上昇、ポンド下落
オーストラリア準備銀行の議事録が追加利上げの可能性を言及した為、豪ドルが上昇しました。オーストラリア準備銀行は、堅調な労働市場、及びインフレ上昇を鑑みると、政策金利は依然として非常に低い水準にあるとの見解を示し、次回の政策会合ではより積極的な利上げ見通しを提案しました。
豪ドルは、対米ドルで0.69ドル台越えを達成して引けました。NZドルも同様に上昇傾向を維持しています。
一方のポンドは、昨日の急騰後、より緩やかな上昇となり、0.5%の値上がりとなりました。
英与党・保守党の党首選では、1回目と2回目に続きスナク前財務相が首位となり,トラス外相が選出されない懸念も浮上しています。しかしながら、英雇用統計の予想よりも強い結果を受けて、ポンド/ドルは1.20ドル台越えを達成しました。
今週木曜日の日銀の政策会合では、現行政策の維持が予想されている為、円は対主要通貨での下げ幅を拡大させました。しかしながら、円は先週の高値から一段と下落した米ドルに対しては上昇しました。