XMTradingは、アメリカ合衆国の居住者にサービスを提供していません。
極限の取引を。Visa Cash App Racing Bulls F1 Teamの誇り高きオフィシャルパートナー。詳細はこちら
• 本日の米CPI指数を前に、米ドルの下落は拡大
• 米CPI指数が上振れサプライズの場合、パウエル議長2回目の議会証言に影響も
• トランプ大統領、相互関税計画についても発表となるか
• ゴールドは史上最高値から下落
本日は待望の米CPI指数発表
今週最も重要なデータである1月の米インフレ報告が本日遅くに発表されます。先週の好調な雇用統計を受けて、市場参加者はFRBの政策金利の見通しに影響を与える可能性のある本日の発表を心待ちにしています。エコノミストは、総合CPI指標とコアCPI指標はそれぞれ前年比2.9%と3.1%の上昇を予想しており、これは12月の数値にかなり近いものとなっています。
しかし、先週のISM製造業景気指数やサービス業景況指数、ミシガン大学消費者信頼感調査の1年先の期待インフレ率、そして1月CPI指数での季節調整要因の年次改定を考慮すると、本日重大なサプライズが起こる可能性は無視できないでしょう。現在の不安定なリスク選好度を踏まえると、米CPI指標が予想を上振れる場合、リスク資産にとってはダメージが大きいですが、米ドルにとっては追い風となるかもしれません。
パウエル議長は2度目の議会証言へ
一方、パウエルFRB議長が上院銀行委員会での議会証言にて、「政策スタンスの調整を急ぐ必要はない」と発言したことも、米利回りの上昇につながったようです。しかし、これは1月29日のFOMC会合終了後の会見の冒頭発言を繰り返したに過ぎません。
本日の焦点は、パウエル議長の下院金融サービス委員会での議会証言に移ります。通常、2回目の議会証言は上院での証言の繰り返しであるため、1回目の証言に比べ市場をあまり動かすことはありません。しかし、米CPI指数がFRBの政策スタンスに新たな疑問を投げかける可能性があるため、パウエル議長が本日のインフレ報告を事前に見ていないと仮定すると、本日の発言も同様に注目されることになるでしょう。
トランプ大統領、再び関税政策に焦点
本日の米CPI指数の結果にかかわらず、トランプ大統領は再びFRBを批判することが予想されており、中でもパウエル議長の後任をすでに探しているとの報道もあります。しかし、その前に、3月12日に鉄鋼およびアルミニウムの輸入に対する25%の関税が発効する中、相互関税に関するさらなる詳細が本日発表される見込みです。
米国からの輸入品に対して高い輸入税やVAT(付加価値税)を課しているEUなどの国々は、すでに調整を検討する意向を示しています。しかし、トランプ大統領はまず貿易制限を発表し、その後に相手国と解決策を議論する方針のようです。相互関税の場合も同様の戦略が取られる可能性があり、その場合、リスク好選度は初めに大きな打撃を受ける可能性があります。このような結果は、今週米株式が記録した好調なパフォーマンスには悪影響となる可能性がありますが、米株は引き続き欧州株に対して相対的に低調な動きを見せています。
ゴールドは史上最高値から下落
ゴールドは史上最高値を更新した後、利益確定売りが押し下げ、本稿執筆時点では2,900ドルの水準をわずかに下回って取引されています。ゴールドは今年すでに10%上昇しており、米株式やビットコインを明らかに上回っています。しかし、トランプ大統領の最近の発言を受けて、その見通しは複雑化しています。
トランプ大統領とイスラエルのネタニヤフ首相は、全ての人質の即時解放を求めており、これが現在停戦合意の内容を変更することになるため、ガザの状況は悪化する可能性があります。その一方で、トランプ大統領はウクライナとロシアの戦争終結に向けて積極的なようです。
2025年のミュンヘン安全保障会議は2月14日から16日にかけて開催され、注目を集める可能性がありますが、最も重要なイベントはベッセント米財務長官のウクライナ訪問でしょう。トランプ氏は、米国がウクライナの戦後復興において主導的な役割を果たし、同国の豊かな鉱物資源への優先的なアクセスを確保することを試みているようです。