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米ドルトレーダーは、本日のFOMC会合に注目
昨日、米ドルの上昇ペースは鈍化しました。世界の基軸通貨である米ドルは、ユーロ、スイスフラン、NZドル、カナダドルに対してはやや上昇しましたが、ポンド、円、豪ドルに対してはほぼ横ばいの動きとなりました。本日の米ドルは、ほぼすべての主要通貨に対してレンジ相場となっています。
これは、市場参加者が本日のFOMC会合での決定を前に、大きなポジション保有に慎重になっていることを示しています。FRBが金利を据え置くことが広く予想されていますが、投票結果やパウエルFRB議長の記者会見には特に注目が集まりそうです。これは、特に最近の米国と主要な貿易相手国との間での新たな貿易協定合意を受けて、市場がFRBの今後の方針を見極めようとしていることが背景にあります。
投資家たちは、大半の政策当局者が金利据え置きに票を投じると予想していますが、ウォラーFRB理事とボウマンFRB副議長が今月の利下げを明確に支持していたことから、利下げへの票を投じるかどうかにも注目が集まるでしょう。さらに、たとえパウエル議長が「追加利下げを急ぐべきではない」と改めて述べたとしても、投資家たちは、8月1日の関税発動日を前に締結された貿易協定が、インフレの上振れリスクを軽減したのか、その手がかりを探ろうとするかもしれません。
その場合、現在約70%とされている9月の利下げ確率がさらに高まる可能性があり、これは米ドルにとってマイナス要因となり得るでしょう。しかし、まだ複数国が米国との貿易協定合意に達していないことを考慮すると、8月1日に大規模な関税が発動されるリスクは依然として比較的高くなっています。そのためパウエル議長が9月利下げの確定的なシナリオを示唆する公算は小さいでしょう。
加中銀は根強いインフレを受け金利据え置きか、日銀は今後の利上げ方針に注目
本日のFOMC会合に先立ち、加中銀が政策金利決定を発表し、日銀もまた明日のアジア取引時間中に政策金利の発表を行う予定です。
まずカナダ中銀から見ていくと、予想以上にインフレが根強いことから、政策金利は据え置かれる見通しです。投資家は、年内の1回の追加利下げの可能性をわずか約60%と見込んでいます。カナダ中銀はすでに関税によるインフレ懸念を抱えており、企業側も関税による追加コストを消費者に転嫁する可能性が高いと警告しているため、政策当局がインフレ見通しを上方修正するかどうかが注目されます。こうしたリスクを一層高めているのが、米カナダ間の貿易交渉の緊迫した状況です。トランプ大統領は、8月1日までに合意に至らなければ35%の関税を課すと脅しています。
日銀についても、金利据え置きが予想されており、そのため市場の関心はフォワードガイダンスに集まるでしょう。日米間の貿易協定合意を受けて、年内の利上げ確率は約80%に高まっており、トレーダーたちはこの利上げ観測の真偽を見極めると見られています。
米株価はマイクロソフトとメタの決算発表を前に下落
米株式市場では、主要3指数すべてが、一部の予想を下回る米企業決算を受け、下落しました。その中でも、ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)の株価は急落しました。これは同社が、トランプ大統領の度重なる貿易政策の変更を理由に、通期の売上高や営業利益の予想発表を再び見送ったことが起因しています。また一方で、大手家電メーカーのワールプールの株価も急落しました。同社は、トランプ関税発動を前に競合他社が輸入を前倒しで進めたことによる圧力を理由に、通期の利益見通しを大幅に引き下げたことが嫌気されました。
とはいえ、S&P500の企業のうち、約200社がすでに決算を発表しており、その内容は市場予想を6.4%上回っています。本日の取引終了後にはマイクロソフトとメタが決算を発表する予定で、再び予想を上回る好決算が出れば、米株価は反発する可能性があります。さらに、米中両国が合意点を見出すまで関税停止期間延長で合意したことも、市場を支える要因となるかもしれません。