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・リスク選好度は控えめ、株価指数は小幅上昇、ビットコインは苦戦
・米中間の関税を巡る停戦は12日の期限が近づき焦点に
・米政府が金地金への輸入課税を検討、ゴールドは3,400ドルに近づく
・昨日の英中銀の波乱となった金利政策決定でポンド上昇

米ドルは引き続き下落基調、リスクオン選好度へのサポート継続
今週は米ドルにとっては厳しい週となっています。FRBのハト派への期待と新たな関税を巡る不確実性によって、米ドルは豪ドルやNZドルに対してでさえも、上昇した先週の大幅上昇分の大部分を還元しています。
一方で、株価指数は今週黒字となっており、欧州の代表的な株価指数は米株価指数のパフォーマンスを上回っています。株式にとって、8月は軟調な月と見られているにもかかわらず、投資家の米ハイテク株への需要は依然として順調で、より広範な範囲での不安定な環境は大方問題にされていません。
暗号資産はこの落ち着いたリスクオンのセンチメントを反映しています。ビットコインは週次では赤字となっているものの、他の仮想通貨であるカルダノとソラナを筆頭に上昇しています。特に、イーサリウムは昨年12月以来初めて4,000ドル台に近づいています。
ゴールドは今週約1%上昇し、ドル安を一部反映し、100ドルも上昇している7月30日以来の上昇トレンドが継続しています。 また、米政府が主にスイスで精製された1キログラムの金地金に対して輸入関税を課すとの報道があり、その結果ゴールドの供給が引き締められ、価格上昇の追い風となっています。
米中間の緊張感は再度高まるか
水曜日の一連の発表を受けて、市場はまた半導体への関税と50%の関税回避のためのアップルによるインド工場への生産移行にも特に注意を払っていますが、米国からの昨日のニュースは比較的穏やかとなりました。そうは言っても、米国による日本からの輸入品への関税については、全ての輸出品に対して一律15%の関税が適用されるとのことで、混乱が解消されたことで、日本政府関係者は安心しているに違いないでしょう。日本の株式市場にはこの安堵感が反映されています。
さらに重要なことに、中国製品への現在の比較的低い関税率の延期期間終了が8月12日と迫っています。多くの投資家は90日間延長されることを信じているようです。しかし、トランプ大統領は、この延長をまだ受け入れておらず、大統領令にも署名していません。トランプ大統領は12日の期限終了を利用して、米国が引き続きコントロールする位置にあることを主張し、米中間の貿易関係の悪化が再度勃発することになるのでしょうか。
ミラン氏が一時的にFRBの理事に就任
現段階では、トランプ大統領はFRBのコントロールを支配することが重要な優先事項のようです。まず初めに、FRBクーグラー理事の辞任を受けて、ミラン大統領経済諮問委員会委員長を来年1月31日まで後任として指名しました。現在の役職についてすでに審査されているにもかかわらず、新たな承認プロセスが必要であることから、おそらくミラン氏が10月下旬のFOMC会合にて引き継ぐことになると見られます。
トランプ大統領側であるウォラー理事やミラン理事らが、大統領への情報のフィードバックし、かつパウエル議長が辞任した際に議長への就任する立場となるとなることから、パウエル議長はこれらの理事に囲まれて、今後どのようにFRBを運営していくのが注目されることになるでしょう。
ポンド上昇一段落、9月の英中銀による9月の利下げの可能性は極めて低い模様
昨日、イングランド銀行のベイリー総裁は比較的平穏な金利政策会合の伝統を打ち破り、異例の再投票で利下げを決定しました。政策金利について意見が分かれたことから、1997年以来初めて、イングランド銀行は0.25%の利下げへの投票を2回行うことになりました。また、9人の政策委員のうち4人が金利据え置きに賛成しました。膠着は回避され、ベイリー総裁のバランスの取れた発言とともに、市場は年末でに合計で0.18%の利下げを織り込んでいることから、9月の政策会合での利下げはない模様です。昨日のポンド上昇は一段落したものの、多くの投資銀行は現在、ポンドの中期的な見通しについてさらに楽観的な見方をしています。