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• 米政府閉鎖と日仏政治情勢が市場の控え目なリスクオフ反応を促進
• ゴールドと米ドルが上昇する一方、ユーロと円は下落、仮想通貨の上昇は一服
• 米株式市場は冷静な反応、継続するAI関連投資に支えられる
• 本日はFRB関係者の発言とFOMC議事要旨に注目

市場のストレス要因が増え、明るいニュースが欠如
米政府閉鎖は2週目に突入しており、共和党・民主党ともに依然として、対立の核心的な問題解決に取り組むことよりも、政治的利益を優先している状況です。とはいえ、医療関連問題の解決に向け、交渉再開を求める慎重な声も一部で上がり始めています。米政府閉鎖が11〜15日間で終了するという最良のシナリオの実現可能性は徐々に薄れてきています。
一方、日本の政治動向も投資家の不安を煽っています。高市氏が週末の総裁選挙で勝利したことを受け、焦点はすぐに同氏を新首相として承認するための内閣総理大臣指名選挙に移りました。しかし、現在の少数与党である自民党と、その伝統的な連立パートナーである公明党との間で、協議が難航しているため、恐らく市場はやや先走り過ぎているかもしれません。この行き詰まりが早期に解消されなければ、高市氏の将来は厳しいものとなり、高市氏とは別に新たな首相を立てるといった、他の選択肢すらも浮上する可能性もあります。
この新たな不確実性により、ドル/円は2月14日以来初めて151円93銭を上回りました。この円安進行を抑制するため、口先介入が再び行われると見られています。もし自民・公明党の交渉が成立し、高市氏が最終的に国会で首相として承認されれば、現在のドル/円の上昇は反転する可能性があるでしょう。
マクロン仏大統領は、現在の危機の打開策を模索
フランスの政治情勢はさらに厳しく、マクロン大統領はいまだに実行可能な解決策を模索しています。もし、ルコルニュ首相による新内閣発足に向けた土壇場の努力が失敗に終われば、新たな議会選挙が最も現実的な展開となるかもしれません。しかし再び、議席数が半数に満たない宙づり議会となれば、現在の混乱が長引くだけです。フランスの国債は引き続き圧力を受けており、10年債利回りはイタリア国債と同水準で、ドイツ国債との利回り差は約0.85%高くなっています。
このような政治的不安の継続は、解散・総選挙の前倒しの可能性も高めています。2027年に予定されている次回選挙に出馬できないマクロン大統領は、戦略的に行動し面目を保つことで、2032年の再選に向けた布石を打つ選択をするかもしれません。ただし、こうしたシナリオが現実味を帯びるのは、おそらく2026年になると見られています。
ゴールドと米ドルは共に上昇
続く不確実性の中で最大の恩恵を受けているのはゴールドで、4,000ドルの水準を突破し、新たな史上最高値となる4,040ドルに達しました。年初来の上昇率は53%にのぼります。とはいえ、主な安全資産が最も高いパフォーマンスを示している状況は、市場のダイナミクスの健全性が欠如していることの表れが浮き彫りとなるため、懸念の声も高まっています。
しかし、米ドルは今週全般的に上昇しているため、ドル強気派には懸念材料はないようです。このドル高の動きは、特に低調な仮想通貨とも相まって、典型的なリスクオフ反応と見られています。
米株式市場は警戒感を強めるも、危機モードには至らず
一方、米株式市場は最近のニュースに対して冷静に反応しており、継続的なAI関連投資が市場の不安を和らげています。とはいえ、特に米政府閉鎖が続いていることを考慮すると、米株価指数の調整が起こる可能性は依然としてあるでしょう。興味深いのは、数回の下落セッションが続く場合、資金法案の交渉を軌道に戻す強力なきっかけになる可能性があるという点です。
米経済指標の発表がない中、本日はFRB関係者の発言とFOMC議事要旨が焦点
米政府閉鎖により市場への新たな材料が欠如する中、本日の焦点はFRB関係者の発言と9月中旬のFOMC会合の議事要旨に移ります。本日は少なくとも4人のFRBメンバーが発言予定で、そのほとんどがタカ派です。そのため、ハト派的な発言が不足する場合は、現在の脆弱なリスクセンチメントに悪影響を及ぼす公算が高いでしょう。
興味深いことに、市場はFRBによる10月下旬の0.25%利下げを95%の確率を織り込んでおり、今夜公表のFOMC議事要旨でタカ派的な兆候がみられたとしても、投資家は恐らく、連続利下げへの支持があるかどうかに注目するとみられるため、大方は軽視される可能性が高いでしょう。