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・水曜日のFOMC会合決定を前に、市場はほぼ様子見
・リスク選好度は脆弱、暗号資産は今週上昇でスタート
・豪中銀は明日政策決定、豪ドルは米ドルに対して続伸
・原油価格とゴールドはレンジ取引、ウクライナとロシアの和平交渉は難航

2日後には重要なFOMC会合決定
先週のリスク市場は上昇しましたが、今週はまちまちでのスタートとなりました。ナスダック100がテクノロジーセクターと一般消費財セクターにより上昇を牽引し、S&P500 指数を上回りました。暗号資産は日曜日に再び圧力に晒されましたが、その後は回復しており、ビットコインは9万ドルを突破し、イーサも3,100ドル台に再び達しています。
追加利下げが予想されている今週水曜日のFOMC会合を前に投資家が大幅なポジションを取ることに消極的で、様子見であることは明らかです。今年最大の経済イベントの一つであるFOMC会合へのカウントダウンも終わりに近づいていますが、トランプ政権からの圧力は終わることはなく、次期FRB議長の有力候補である国家経済会議(NEC)のハセット長官は今週の利下げをおそらく支持していると見られます。
明日は豪中銀による金利政策決定
明日はオーストラリア準備銀行による政策決定と、米労働市場に関する経済データの発表があるため、投資家の注目となるでしょう。明日利下げを行う確率はほぼないと予想されていますが、豪中銀はインフレ圧力の高まりと労働市場の逼迫に懸念を示していることから、タカ派となるリスクがあります。特に、豪ドルは米ドルに対して上昇を続けており、3カ月ぶりの高値まで上昇していることから、豪中銀とFRBの金融政策の乖離が引き続き反映されるでしょう。
また、豪中銀は中国の今後の見通しを重要視しています。昨夜、中国の11月の貿易収支が堅調な上昇を示し、10月下旬のトランプ大統領と習国家主席の首脳会談後に改善した貿易に関するセンチメントが確認され、これまでの日中間の貿易環境は比較的穏やかとなっています。
しかし、中国による貿易優位性に欧州各国は満足していません。フランスのマクロン大統領は先週中国を訪問した後、今後数か月で中国製品への関税などに対して強力な対策を 取ると言及しました。このような反応は、欧州のリーダーとしては異例の発言となります。しかし、中国はトランプ大統領による大幅関税の引き上げにも耐えてきた経緯があるため、欧州のリーダーからの脅しはそれほど効果がないかもしれません。
米国とカナダの貿易関係改善は間近か
関税と言えば、トランプ大統領がカナダとの現在の膠着状態を打破するために解決策を模索すると言及し、米国とカナダの貿易関係にも結論が見えてきたようです。米ドル/カナダドルは先週、5月23日以来最大の下落幅となったことから、この心変わりとなったようです。特に、カナダ銀行は今週政策会合を控えており、米国との貿易関係で前向きな進展がある場合、水曜日の政策決定にて現状維持となる可能性が高くなります。
ゴールドと原油価格はウクライナとロシアの和平交渉の行方次第
コモディティ市場も今週のFOMC会合に向けて準備態勢となる一方、ウクライナとロシア紛争の行方にも注目が集まっています。凍結されたロシア資産と占領下のウクライナ東部の今後など、特に難しい問題を抱えていることから、和平交渉への次なるステップが重要となっています。
特に、トランプ大統領が現在のウクライナのゼレンスキー大統領の立場について失望感を表していることから、米国主導の和平交渉が失敗に終わる場合、米国の紛争解決への関与が脅かされる可能性があることです。原油価格は4か月下落基調だった後、今月3%上昇しており、ゴールドは引き続き4,200ドル付近で推移しています。
ドル/円は安定
最後に、片山財務相が必要ならば適切な措置をとると警告するなど、日本政府からの口先介入は継続しており、ドル/円は154円52銭から154円89銭付近で取引されています。日本の第3四半期のGDPが予想を下回り、11月の所定外給与が上昇するなど、国内の経済データがまちまちとなる中、高い利上げ観測は維持されていますが、日銀植田総裁は今週の政策会合にて本当に利上げを決定する準備ができているのでしょうか。