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・トランプ大統領によるイランへの攻撃指令で中東は混乱に
・OPECプラスが予想以上に石油増産決定も原油価格は上昇
・株価下落で投資家は安全性求めてゴールド、米ドル、スイスフランに

米国とイスラエルがイランへの攻撃開始
先週の金曜日にトランプ大統領がイランに軍事攻撃を命じ、イスラエルもまた大規模な攻撃に加わったため、米イラン間での核協議合意へのこれまでの取り組みは台無しとなりました。イランは報復攻撃として中東全域の米軍基地や関係個所を攻撃しており、アラブ首長国連邦、バーレーン、カタールがイランからの反撃の対象となっています。
トランプ大統領の本当の意図はイランの政権交代であり、核協議交渉を利用して、イラン政権、そして世界各国の不意を衝くことが目的だったようです。しかし、トランプ大統領がイランとの交渉の場を持ったとしても、イランが米国の要求をすべて受け入れる可能性は低かったでしょう。そのため、イランへの攻撃は既に想定内で、そのため事前に中東で米軍の大幅強化が行われたとも言えます。
米議会が今週、議会の承認なしで大統領が軍事介入を行うことを制限するかどうかについて議論を始めて投票を行う予定であったことから、トランプ大統領がイランへの攻撃を決定する機会が閉ざされると見て行動を起こした可能性もあります。しかし、イランへの攻撃についての合法性に疑念が残るものの、米国は今や数週間、もしくはもっと長期間にわたって混乱した戦争に関与することになる可能性が高いでしょう。
イランの最高指導者ハメネイ師が殺害されたことで、米政権にこの紛争が短期間で終わるとの希望を抱かせたかもしれませんが、イランは既に暫定最高指導者を任命しており、報復攻撃が縮小する兆候は見られず、トランプ大統領による新しい交渉の提案も拒否しています。
ゴールド、米ドル、スイスフラン上昇も円は下落
そうはいっても、世界がこの情勢を見守る中、特に米国では中間選挙が近づいていることから、トランプ政権がこの戦争が長続きしないことを望んでいるとの楽観的な見方もあります。しかし、おそらく、もっと重要なことには、トランプ大統領が米国の犠牲者が増えると警告する中で、イランがこの報復攻撃を長期間にわたって維持できると信じる人は少ないことです。
この見解が今のところ市場を比較的冷静に保っているのかもしれません。これまでの市場への影響は予想されていたものの、過度に反応はしていないようです。安全資産のゴールドは、中東での緊張関係悪化により先月小幅上昇しており、本日急騰して5.400ドルを試す展開となっていることは当然といえます。
米ドルもまた安全資産として上昇しており、主要通貨に対して1か月ぶりの高値まで上昇する一方、スイスフランの需要も高まっています。
スイスフランは特に2015年1月以来の安値まで下落しているユーロに対して上昇しており、スイス国立銀行は、スイスフランが「急速かつ過度に上昇すること」を防ぐために為替市場に介入する意図があると警告を発しました。
しかし、現在再度157円付近で推移する米ドルに対する円の下落に対して日本政府はまだ警告を発していません。米イラン紛争の激化によって、日銀が次の利上げを行う時期が先送りとなる恐れがあり、3月での利上げの可能性が極めて低くなっています。
イランでの紛争で原油先物急騰もOPECプラスが増産決定で上昇に上限
当然のことながら、イランによる原油供給が世界の3%を占めることから、最大の反応は原油価格になっています。本日取引が開始時には、WTI原油先物は12.5%以上、ブレント先物も13%以上も急騰していますが、ヨーロッパ市場の取引時間中には、ともに8%ほどの上昇で落ち着きました。
エネルギー価格にとっての最大のリスクは、当然イランがホルムズ海峡を完全封鎖することです。イランは既にホルムズ海峡付近の4隻の船舶を攻撃しており、石油タンカーや他の船舶は他のルートに迂回せざるを得ない状況になっています。イランからの攻撃を恐れて、今後もホルムズ海峡を避け続けるとなると、世界の石油とガスの供給の20%に影響が出る可能性があります。
一方、OPECプラスは昨日の月次総会にて、4月に石油増産を再開することを発表しました。4月に日量20万6千バレルの生産に合意し、これは、予想の日量13万7千バレルを上回ることになり、過去数日間の中東での進展を反映している可能性が高いでしょう。
それでも、この増産では今後のエネルギー危機を相殺することは困難で、原油価格を抑える一時的な安堵感にすぎません。中東での紛争はすでにイスラエルはレバノンのヒスボラ地域まで拡大し始める兆しを見せており、この紛争で原油価格に上限を設けるのはまだ時期尚早でしょう。
世界の株式市場は赤字に
株式市場では、多くのアジア市場が下落して取引を終え、欧州株も下落しています。米先物はトランプ大統領によるイランへの攻撃発表で金曜日に下落した後、米国株先物は現在1%ほど下落しています。全体としては、AIへの懸念が続く中で株価は堅調に維持されているようで、一部のエネルギー銘柄や防衛関連銘柄では上昇も見られるようです。
今後数時間内に中東での紛争が大幅に悪化しないとして、本日の焦点は2月のISM製造業PMIになりそうです。今週は金曜日の米雇用統計に注目が集まるでしょう。
決算報告では、今週はターゲットとベストバイといった小売業が明日決算報告を予定しており、水曜日には半導体メーカーであるブロードコムの決算報告がAIへの懸念を試すことになりそうです。