XMTradingは、アメリカ合衆国の居住者にサービスを提供していません。
極限の取引を。Visa Cash App Racing Bulls F1 Teamの誇り高きオフィシャルパートナー。詳細はこちら
• 米国とIEAが過去最大規模の石油備蓄を放出も、ブレント原油は再び100ドル台を記録
• イランはペルシャ湾で船舶と石油インフラへの攻撃を継続
• 堅調な米CPIへの反応は限定的となり、市場ではインフレ期待が徐々に上昇
• 株価は再び下落、米ドル堅調、ゴールドはレンジ相場

原油危機に未だ打開策は見出せず
米・イスラエル軍による12日間にわたるイランへの爆撃にもかかわらず、イランの敵対勢力に対するドローンやミサイル攻撃能力が弱まっていないようで、エネルギー危機の深刻化を背景に原油先物は本日、再び急騰しています。イランは本日早く、イラク領海内の2隻の石油タンカーを攻撃し、これを受けてイラクはすべての石油港を閉鎖する事態となりました。昨日には、オマーン南部の石油貯蔵施設や港がドローン攻撃の標的となり、さらにホルムズ海峡を航行する貨物船も攻撃を受けました。
ブレント原油先物は本日の取引開始時に、1バレル当たり100ドル台へと再び急伸するという警戒感の強い動きを見せましたが、その後はやや下落し100ドルをわずかに下回る水準で推移してます。一方、WTI原油先物は現在5%以上上昇し、1バレル当たり約92ドル前後で取引されています。
今回の上昇は、昨日、国際エネルギー機関(IEA)が緊急石油備蓄から4億バレルを協調放出することで合意し、さらに米国が戦略石油備蓄から1億7,200万バレルを追加で供給するなど、世界的な供給混乱の緩和を目指した措置が取られているにもかかわらず起きています。
市場はインフレ懸念に揺れる
原油価格の反発は、昨日、米国はイランとの戦いに勝利したと主張したトランプ大統領にとっては、大きな失望となっている可能性が高いでしょう。しかしながら、戦争の期間をめぐっては米政権内からさまざまな食い違ったメッセージが出ているようで、トランプ大統領は「我々は途中で撤退をしたくない」と述べ、「任務を最後までやり遂げなければならない」とも付け加えました。
戦争が長引くほど、中東地域におけるエネルギー生産の停止やインフラへの被害はさらに深刻化する公算が大きいでしょう。投資家はすでに原油や天然ガス供給の長期的な混乱を懸念し始めており、市場ベースのインフレ期待は急激に高まっています。
国債利回りも再び上昇しており、これにより利下げ観測が大幅に後退しています。FRBが今年中に2回目の利下げを実施するとの見方は、徐々に市場の予想からほぼ外れつつある一方、ECBによる今夏の利上げは確実視されつつあります。
事態をさらに悪化させているのは、米国が主要な貿易相手国に対する貿易調査を開始したことです。最高裁がIEEPA関税を違法と判断を下した後、通商法122条に基づき現在も暫定関税が代替措置として課されていますが、この調査により、米政権は通商法301条に基づき関税を課す法的根拠を得ようとしています。
米ドルは米CPIデータを受け流す、円は新たな安値を更新
投資家らは、2月のインフレ率が横ばいであったことを示した、昨日の米CPIについてはほとんど反応を示しませんでした。総合CPIは2.4%、コアCPIは2.5%とそれぞれ予想通りとなりました。しかし、燃料価格が再び急騰しているため、今後のCPI発表がより重要になるでしょう。金曜日に発表されるPCE指標も、上振れサプライズがない限り、反応は限定的となるかもしれません。
週間新規失業保険申請件数が本日遅くに発表される予定で、米ドルはこれを前に小幅高で推移しています。主要通貨に対して米ドルは、月曜日に記録した3か月ぶりの高値に近づいています。
円はアジア取引時間序盤に一時、1ドルあたり159円23銭と約2か月ぶりの安値に達した後、1ドルあたり約158円75銭まで持ち直しました。ここ数日、政策当局者らによる新たな口頭介入が見られないことから、中東情勢の緊迫化を受けて為替市場への介入ハードルが高くなっている可能性があるでしょう。それでも、投資家は1ドルあたり160円の水準を試す際には、潜在的な介入への動きに十分注意する必要があります。
ゴールドは横ばいのレンジ相場、株価は再び下落
本日、ゴールドは落ち着いた動きにとどまり、最近の狭いレンジ内で推移しました。これはゴールドは現在、米ドル高と利回りの上昇によって押し下げられる一方で、安全資産需要による上昇圧力も受けており、相反する力に引っ張られている状況と見られています。
短期的にはゴールドが新たな上昇を見せるのは難しいかもしれませんが、イランは、米国とイスラエルがイランへの攻撃を停止すると保証した場合にのみ停戦に応じると示しているため、イラン戦争がすぐに終わる様子もありません。したがって、ゴールドは当面の間、5,000ドルを超える水準で下支えされる可能性があるでしょう。
米先物がS&P500が3日連続で下落することを示す中、株式市場は再び世界的な下落局面となっています。しかし、オラクルの株価が9.2%上昇したことで、ナスダック100は昨日わずかに上昇して取引を終えました。
しかし、原油価格が再び上昇し、米国の民間信用市場への懸念が強まる中では、AIへの楽観論が再燃しても米株式市場を押し上げるのは難しいでしょう。