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・イラン新最高指導者がホルムズ海峡の閉鎖を誓い、ブレント原油は100台突破
・トランプ大統領がイランに新たな警告を発し、終戦への期待後退
・株価続落、米ドルは上昇もゴールド下落
・日本政府の口先介入で円は安定、米経済データに注目

米国とイランはともに対抗姿勢を強調
イラン戦争は2週目に突入し、終わりの兆候が見られないまま、市場が戦争の現実の把握する中、現在完全にリスク回避モードになっています。今週初めは、戦争が「まもなく」終わることに望みがありましたが、トランプ大統領がイラン政府に対しての発言を強めているように見える中、終戦への望みも現在は過去のものとなりました。
トランプ大統領は本日前半に自身のソーシャルプラットフォームにて、「本日何が起こるか見ていろ」と警告を発して、イランへの攻撃を弱める気配を見せず、挑発的な態度を示しました。
一方、イランの新最高指導者モジダバ師は自身の健康や居所についての憶測が飛び交っているにもかかわらず、就任以来初めての声明を発表し、引き続きホルムズ海峡を閉鎖することを誓いました。
市場の低迷が深刻化
これらの進展はリスク選好にとっては良い材料とはいえず、今週完全に下落基調となっているようです。この戦争が長引くほど、特にホルムズ海峡の閉鎖が長引くほど、エネルギーショックが世界経済に及ぼす影響が拡大することになります。
戦争勃発以来、インフレ期待が急上昇しており、利上げを検討していない唯一の主要中銀はFRBくらいです。しかし、FRBでさえ利下げ観測は早急に後退しており、0.25%の利下げはすでに織り込まれていません。
本日の株価は下落幅を拡大しており、日経平均株価は今週3%以上も下落する方向に向かっています。先週大幅に下落した欧州の証券取引所も、先週ほど大幅ではないものの米株式市場をやや上回るパフォーマンスで今週は損失で終わる見込みです。
しかし、米ドルは安全資産としては依然として堅調で、主要通貨に対して11月下旬の高値まで上昇しています。一方ゴールドは5,100ドル台を維持するのに苦戦しています。
エネルギー費急騰を抑える支援策見えず
今週最も市場に警戒感を引き起こしたのは、トランプ大統領が原油高に懸念を示していないことかもしれません。その代わり、米国が世界で最大の石油産油国であり、原油価格の急騰から恩恵を受けることを自慢しています。
さらに、米国がホルムズ海峡通過する船舶に対して安全な経路を確保できていないため、石油備蓄の放出や一時的にロシア産石油購入の許可といった石油供給不足を緩和しようとする試みは、市場を落ち着かせるのにそれほど効果はありませんでした。
原油先物は月曜日の高値を若干下回っているものの、水曜日以降徐々に上昇しており、本日前半、ブレント原油は1バレル100ドル以上を維持し、WTI原油は1バレル98ドル近くまで上昇しています。
トランプ大統領はFRB議長に再度利下げ要求
中東での混乱によってインフレリスクが高まっているにもかかわらず、トランプ大統領は利下げを求めてFRBパウエル議長を再度強く追い詰めており、この戦争はFRBの独立性に対しても新たな脅威となっています。
本日後半に1月のPCEインフレレポートが発表されますが、おそらく市場にはそれほどの影響はないでしょう。とはいえ、上振れサプライズとなる場合は、危機に向かってFRBは最悪の立場に置かれることになります。
為替介入への警戒感から円は安定、軟調な英GDPでポンド下落
一方、日本経済は石油輸入に依存していることから、イラン戦争は円にもマイナスの影響となっています。米ドルは、多くが日本政府による為替介入基準と見ている160円に早くも近づいています。片山財務相は本日、「政府としてはいつでも行動する準備ができている」と述べたため、円は20カ月ぶりの安値から反発しました。
イギリスでは、1月のGDPが前月比で予想を下回ったことで、今年の初めに英経済が回復したとの期待が後退し、本日のポンドはそれほど良いセッションになっていません。ポンドは直近0.5%下落して1.3270ドルで取引されています。