デイリーコメントー原油価格反発で米ドルも上昇、持続的な円高になるか

投稿日: 2026年3月30日18時52分(JST)投稿. 詳細を読む JP Blog

・フーシ派が戦争参入で米ドル続伸
・WTI原油反発、1バレル100ドルを再突破
・円安進行で介入に警戒感、日銀も利上げ示唆
・米株価下落も本日の先物は若干反発

中東での緊張関係激化

トランプ大統領がイランに対して、ホルムズ海峡再開の期限延長を発表し、期日以内に再開しない場合は発電所への攻撃となると述べたもにもかかわらず、中東での戦争が激化する中、金曜日の米ドルは全ての主要通貨に対して続伸しました。

イスラエルは金曜日、イランの製鉄所、発電所、そして民間原子力施設を攻撃し、イラン外務相は実際に起きていることはトランプ大統領の約束と期限に反すると述べました。週末には、イエメンのフーシ派がイラン戦争勃発以来初めてイスラエルへの攻撃を開始したことで、この戦争が長引き、範囲が拡大することのリスクがさらに高まりました。

トランプ大統領は、米国がイラン政府にとって燃料の重要拠点であるカーグ島を掌握する意向を改めて強調し、石油を奪う意向である可能性を示唆したため、本日の米ドルは続伸しています。

原油価格急騰もFRB利上げ観測は後退

原油価格は金曜日に急騰して、本日も始値は上昇しました。WTI原油は100ドル以上まで回復しましたが、本日は若干下落しています。しかし、米ドルが続伸しているにもかかわらず、インフレ懸念の高まりの中、FRBの利上げ観測は後退しました。

市場は年内にFRBがたったの0.04%の利上げをすると予想しており、金曜日の0.16%から著しく低下しています。米10年債利回りが引き上げられたことで、おそらく米ドルが上昇したものの、2年債利回りが低下したことで、投資家が今年の予想金利経路について見解を修正したことが裏付けされています。

ゴールド反発、ドル円は一時的に160円突破もその後下落

おそらく、そのためか今回はゴールドが米ドルと同じ動きをしているのかもしれません。ゴールドは下落する代わりに、金曜日に反発し、本日も続伸しています。すなわち、これで投資家が利上げを永続的に織り込む可能性は低いとの見解と一致し、地政学上の緊張関係の中、投資家が今後の予想経路に満足すると、ゴールドが再び安全資産として機能し始める可能性があります。

本日米ドルに対して唯一上昇しているのは日本円です。ドル円が一時的に160円を突破した後、日本政府からの新たな口先介入となり、また植田日銀総裁が円の動きを注視しており、円安による輸入コストの上昇となる場合、今後数か月以内に利上げを正当化する理由になり得ると発言したことで、円が押し上げられました。そのため、日銀がおよそ一カ月後の政策会合にて利上げを行う確率は約64%に維持されています。

為替介入の警告と日銀によるタカ派的な利上げ示唆によって、円が持続的な強気反転となる可能性もあります。

リスク回避継続で株価下落

米株式市場では、金曜日に主要3指数全てが1.5%以上下落し、ハイテク銘柄の比重の多いナスダックは2.15%も下落しました。広範にわたるリスク回避の他にも、FRBの利下げ観測が利上げ観測に移行したことで、高成長企業の現在価値(PV)にとって大きな重荷となっています。しかし、ゴールドの反発と今後のFF先物の金利予測から判断すると、今後さらにFRBの金利予測経路が上昇する余地はあまりないかもしれず、おそらく押し目買いのトレーダーが台頭する頃かもしれません。実際に株価先物は本日黒字ですが、これが株価指数の長期的で広範的な上昇トレンドの再開とするのはまだ時期尚早と言えます。