XMTradingは、アメリカ合衆国の居住者にサービスを提供していません。
極限の取引を。Visa Cash App Racing Bulls F1 Teamの誇り高きオフィシャルパートナー。詳細はこちら
次期ECB総裁にIMFのラガルド氏
昨日、市場の関心は欧州のトップ人事に向けられました。昨日、EUの臨時首脳会議で、欧州委員会の次期委員長に、ドイツのウルズラ・フォンデアライエン国防相が指名されました。更に市場にとって重要なのは、ドラギECBが10月に任期終了後、ECBの次期総裁として、IMFのクリスティーン・ラガーフェルド理事が指名されたことです。
ラガルド氏は、IMF専務理事として欧州債務危機に対応してきた経験があります。ラガルド氏の指名の背景には、ドラギ総裁の任期終了後に、ECBの政策が継続されるとの見方が市場では広がりました。ラガルド氏はハト派寄りと見なされている為、量的緩和の追加を見送る可能性は低いでしょう。
欧州のトップ人事に最も反応したのは、国債市場でした。本日、国債需要の増加により、ドイツ、フランス、及びスペインの国債利回りは、最低水準まで低下しました。一方、外国為替市場の反応は限定的で、ユーロの若干の下落にとどまりました。最近の下落にも関わらず、ユーロの全体的な見通しは、必ずしもネガティブにはなっていません。FRBとECBが利下げに踏み切った場合、米国の方が利下げの余地がある為、ユーロよりも米ドルの方が下振れリスクが大きくなることが影響しているようです。
英中銀のカーニー総裁の発言でポンド安
昨日のポンドは、通常とは異なり、経済指標結果を受けて下落しました。英6月建設業PMIが、市場予想の49.3に対して、43.1まで予想外に急落しました。本指標結果は、建設業界の鈍化がより急速に進んでいることを浮き彫りにし、市場では注意すべき兆候として見なされました。
PMIの脆弱な結果に続き、イングランド銀行のカーニー総裁が、世界の貿易摩擦と経済成長鈍化に伴い、今後の見通し悪化を強調し、より慎重な姿勢を示しました。カーニー総裁の発言と姿勢により、今後イングランド銀行が英利上げ方針を変更する可能性も浮上しました。これにより、イングランド銀行の方針は、現在の最大60%となっている年内利下げ観測により近づくことになります。
本日、英6月サービス業PMIが発表されます。英経済の約80%をサービス業が占める為、本指標は市場の注目を集めるでしょう。
市場が世界経済鈍化を材料視し、原油価格下落
本日最も大きな動きがあった市場の一つは、原油市場でした。OPECが9か月の減産期間の堅調を決定したにも関わらず、原油価格は急落しました。OPEC会合の結果が市場の予想通りとなった為、「事実で売る」反応が原油安を引き起こしたようです。更に、世界経済の急速な鈍化も原油安を加速させた模様です。
ADP全国雇用者数、及びISM非製造業PMIの結果で、米ドルは様子見ムード
本日、市場の関心は再度米国に向けられるでしょう。米6月ADP全国雇用者数、及び米6月ISM非製造業PMIが発表されます。ADP全国雇用者数は、非農業部門雇用者数の先行指標として見なされる傾向があります。ISM非製造業PMIの結果は、製造業の鈍化が非製造業にも波及しているか明らかにするでしょう。
現在、0.50%の利下げの可能性は最大20%となっています。したがって、本日の経済指標が比較的堅調な結果となった場合、米ドルの一段の回復の余地があるでしょう。