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FRBのハト派的姿勢で米ドルは上値の重い展開
米ドルは、昨年7月以来となる過去最悪の4週間連続の下落を継続し、少なくとも2.5%下落して今月を終える模様です。米経済のポジティブな兆しよりも、米国の競合国の経済見通し改善、及びFRBの非常にハト派的見解が材料視されたようです。
昨日に発表された米第1四半期GDP・速報値は、大規模な財政刺激策により、前期比年率6.4%増となり、市場予想の6.1%増を上回りました。
過去1週間、安定推移を継続していた国債利回りは、FOMC政策会合でのハト派的見解にもかかわらず、底堅く推移しました。昨日に上昇した10年債利回りは、本日には1.69%から1.64%付近まで低下しました。
他国でもワクチン普及が進み、規制が緩和されつつある中、利回りの差が縮小し、米ドルの上値が重くなっています。この流れは、FRBが通貨政策の方針を見直す最も早い時期と見なされる6月までは繰り返し続くようです。
リスクオンとリスクオフ要因で、米ドルと円は僅かに上昇
しかしながら、本日の米ドルは、対ユーロとポンドで若干回復しました。豪ドル/ドルは、0.7815ドルのレジスタンスラインを突破できず、若干押し戻されました。一方のカナダドルは約3年ぶり高値付近の水準を維持しました。
最近のリスクオンムードの後退により、円の下落に歯止めがかかりました。日銀が感染拡大による消費低迷に注意を促した後、感染者増加への懸念により、円の上値が重くなっていました。しかしながら、インドでの感染の急拡大がワクチン普及による楽観的観測を後退させ、リスク回避の流れが強まり、円が安値から若干回復しました。
コモディティ市場では、需要増加を背景に、銅先物価格が一時一万ドルを突破しました。一方、原油価格は、昨日には米経済指標の強い結果で上昇したものの、本日には若干下落しました。
S&P500は最高値更新、半導体チップ不足は懸念材料
世界の多くの地域で経済見通しが改善する一方で、新型コロナウイルスの収束まで時間を要するとの見方が根強く残り、株式市場は強弱混合の動きとなりました。
最近の市場では、別のリスク要因も浮上しています。自動車産業や殆どの電気機器で使用されている半導体チップが世界的に不足していることです。半導体チップの不足は、自動車製造だけでなく、アップルやサムソン等の大手ハイテク企業にも影響を及ぼす可能性があります。
昨日のアップルの株価は、四半期決算発表後の上昇から下落に転じ、終値は値下がりました。しかしながら、アマゾンとフェイスブックの強い四半期決算結果により、昨日のS&Pは最高値を更新しました。
本日のアジア市場での株安の流れを引き継ぎ、米主要株価先物指数は0.2%から0.4%下落して推移しています。欧州株式市場は、概ね上昇してのスタートとなったことから、根強く残ったリスクオンの流れが、本日後半に一段と強まる可能性も示されています。
本日は、大手ハイテク企業の四半期決算が発表されない為、若干静かな市場となるでしょう。しかしながら、米株式市場のオープン前に発表されるエクソンモービルとシェブロンの四半期決算は、市場に影響する可能性があります。
本日には、米3月個人所得、米3月個人消費、及び米3月コアPCEデフレーターが発表され、インフレ見通しを見定める為、市場が注目するでしょう。