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ユーロはECBの政策発表に注目
GMT11:00には、ECBの政策発表が予定されています。その1時間半後には、ラガルド総裁の記者会見が予定されています。今回の政策会合では、ECBがインフレ目標の2%への引き上げ、及び状況に応じて、オーバーシュートを容認する可能性が予測されています。
この場合、マイナス金利の長期間の継続を意味します。ECBは、過去10年ほどインフレ目標を達成していません。したがって、インフレ目標の引き上げは、長期間の緩和政策継続に繋がります。
長期的な緩和政策は、ユーロ圏と米国との金融政策の乖離に繋がり、ユーロにとってマイナス要因となります。FRBが利上げに向けて動き出す一方で、ECBはマイナス金利を維持することになります。今後数年間、金利差において、米ドルの優位性は一段と広がるでしょう。したがって、今後はユーロ/ドル下落の流れが視野に入ります。
前回、FRBとECBの政策が真逆の方向に進んだのは、2014年から2015年にかけてでした。この期間中、ユーロ/ドルは大きく下落しました。今回、FRBがタカ派寄りの姿勢を示していない為、ユーロ/ドルへの影響は前回ほどは大きくならないでしょう。しかしながら、FRBとECBの方向性は明確です。
FOMC議事録への米ドルの反応は限定的、円は一段高
FOMC議事録の結果にもかかわらず、昨日の米ドルは最近の高値付近を維持しました。FOMC議事録では、早期テーパリングへの積極的な姿勢は見られなかったものの、テーパリングに向けて着実に動き出していることが明らかになりました。
多数のメンバーは、テーパリングは時期尚早と判断しているものの、複数のメンバーは、今後数か月の状況によって判断すべきとの見解を示しました。FRBの方針に変更はなく、秋のテーパリング開始の方針を維持しています。したがって、8月にはテーパリングに向けたシグナルが発信されるでしょう。
最近の国債利回り急落の恩恵を最も受けた通貨は、円でした。国債利回り急落の要因は、依然として明確ではありません。ショートスクィーズ、大手銀行による担保目的の国債購入、或いは経済回復、及びインフレ上昇鈍化見通し等のどの要因が影響したかは不透明です。今後も動きが継続するか次第で、どの要因が影響したかが明確になるでしょう。
現在の所、低金利とリスクオフムードで上昇する円が優位となっています。しかしながら、他国の中央銀行が利上げに向けて動き始める中、日銀は低金利継続の方針を明らかにしている為、円相場の大局的な見通しは悪化しています。
中国政府の規制強化で株価下落
昨日の米株式市場では、S&P 500、及びナスダック指数は再度最高値を更新しました。しかしながら、本日は株高の勢いに失速が見られます。中国政府の新たな規制強化により、香港株式市場は約3%値下がりしました。この流れを引き継ぎ、米主要株価先物指数も約1%下落してのスタートを示しています。
中国政府は、海外に上場する中国企業、特にハイテク関連企業への監視強化を公表しました。この発表を受けて、テンセント、及びアリババの株価が4%値下がりしました。
原油価格は、3セッション連続での下落となりました。サウジアラビアとアラブ首長国連邦の対立を受けて、OPECプラス協議の長期化のリスクが材料視されたようです。更に、最近の市場でのリスク回避の流れも、原油安の追い風となったようです。