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株式市場と債券市場との相反する動き
最近の株式市場と債券市場の相反する動きは、今後の市場の展開を示しているようです。株価の動きは、経済のソフトランディングと一致しており、アップルの株価は最高値を10%下回る水準で推移し、ミーム株買いの動きも再び活発化しています。一方で、債券市場の逆イールドは、深刻な景気後退の兆しを示しています。
株式市場、或いは債券市場のどちらかが誤ったサインを示していることになります。過去数週間の米株価の大幅な回復は、景気後退リスク上昇による国債利回りの低下、及びバリュエーション株への圧力軽減が原因でした。最近の四半期決算の堅調な結果にもかかわらず、インフレ率を考慮すると、S&P 500の実質的な成長は、前年同月比約2.5%減となります。
したがって、実際の収益は減少しているものの、債券市場での景気後退リスクにより、殆どの株価が上昇しています。この動きは、FRBの引き締めにとって逆効果であり、FRBは9月の0.75%利上げに向けて動く必要があります。S&P 500は、フィボナッチリトレースメントの重要な水準である4180付近のレジスタンスに直面していますが、7週間の上昇勢いが減速している可能性もあります。今後の動きは、明日の米7月消費者物価指数の結果次第となるでしょう。
ユーロ/ドルは横ばい推移、ゴールドは緩やかに上昇
外国為替市場は、比較的静かな動きとなりました。米ドルは若干下落したものの、主要通貨ペアは狭いレンジ幅内での取引となり、終値は始値付近での水準となりました。
例外は豪ドルとカナダドルで、コモディティ価格の回復を背景に、緩やかに上昇しました。ユーロ/ドルは、1.02ドル付近で横ばい推移を継続しています。
米ドルと国債利回り低下を受けて、ゴールドが回復し、50日平均線付近まで上昇しました。CFTC(米商品先物取引委員会)のデータによりますと、先月、ファンドマネージャーとマネーマネージャーのゴールド売りポジションが一時的に買いポジションを上回る現象が起きていたことが明らかになっています。これは、非常に稀な現象です。
市場がインフレと経済成長懸念の間で揺れ動く中、全てのニュースがゴールドのマイナス要因となっているようです。インフレが国債利回りを押し上げるか、或いは景気後退リスクが米ドルを押し上げることになり、どちらの場合もゴールドの下落要因となります。FRBが米利上げペースを落とすまでは、ゴールド上昇が継続する公算は小さいでしょう。
原油相場に注目
長期に及ぶ西側諸国とイランの核協議の進展は、原油価格の下落に繋がりました。合意に向けた最終文書が提示され、西側諸国とイランの承認待ちのようです。
最終文書が承認されるかは不透明ですが、合意した場合はイランの増産量に注目が集まります。心理的影響の為にも、どのような合意も重要であり、原油価格の下落が予想されます。
核合意の可能性により、原油相場は不安定な動きとなるでしょう。エネルギー価格の高騰がインフレ上昇の要因となっていることを考慮すると、核合意は全ての市場に影響するでしょう。原油価格下落は、貿易赤字や経済成長の回復に繋がる為、ユーロと円は上昇するでしょう。