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経済減速懸念で米ドル上昇
米国と中国の経済指標の脆弱な結果が世界の景気後退懸念を再燃させ、昨日には1か月継続した市場の上昇の流れが大きく後退しました。複数の中国経済指標は市場予想を下回る結果となりました。最近の中国国内での感染拡大からの回復は、2020年のロックダウン後の回復よりも困難な道のりとなる可能性が浮上しています。
中国不動産業界の危機の深刻化は、投資家、建設資材への需要、及び消費者心理に大きな打撃を与えています。更に中国政府のゼロコロナ政策は、経済の重しになっているようです。
しかしながら、中国だけでなく、米国でも景気減速の兆しが見られます。米8月NY連銀製造業は、初めてのロックダウン実施後の2020年5月以来の最低水準となりました。米8月NAHB住宅市場指数も脆弱な結果となりました。
経済市場の脆弱な結果を受けて、リスクオンムードにより下落していた米ドルと円等の安産資産は大きく回復しました。リスクオフの流れが国債利回りを低下させたものの、米ドルは対主要通貨で上昇し、本日の米ドルイデックスは1週間以上ぶりの高水準となる106.70越えとなりました。
原油価格を始め、コモディティ価格下落
需要低下への新たな懸念を背景に、今週のコモディティ価格は下落基調となっています。原油価格程の下落は見られないものの、銅価格等のメタル価格は下落しています。昨日、WTI原油先物指数、及びブレンド原油先物指数は6か月以上ぶりの安値となりました。西側諸国とイランとの核合意間近の兆しも原油安の追い風となっているようです。
豪ドルとNZドル下落
コモディティ価格の下落、及び中国経済見通し悪化を背景に、コモディティと中国経済に依存する通貨が急落しました。豪ドルは対米ドルで0.70ドル台の維持が困難となり、NZドルは対米ドルで0.64ドル台を割り込みました。
明日のニュージーランド準備銀行の政策会合では、0.50%の利上げが予想されています。ニュージーランド準備銀行が予想程タカ派的見解を示さない可能性もある為、NZドルの動きに注目が集まるでしょう。
カナダドルも最も軟調推移した通貨の一つでしたが、カナダ7月消費者物価指数発表を控え、対米ドルで1.29カナダドル付近で底堅く推移しました。
一方、ユーロとポンドは対米ドルで大幅に下落しました。英7月雇用統計の比較的堅調な結果へのポンドの反応は限定的でした。
米株価上昇、米企業の決算発表に注目
米株価が上昇し、2か月連続の上昇幅を拡大させた為、米株式市場にはパニックの動きは見られませんでした。昨日の米株式市場では、ハイテク銘柄の上昇が株価を牽引しました。テスラのイーロン・マスクCEOが通算300万台突破を公表し、テスラの株価が3%以上急騰しました。
米企業の決算結果、及び米国のインフレピークアウトの兆しが市場で好感される一方で、国債利回り低下が経済のネガティブなニュースによる影響を相殺しているようです。今月のターミナルレートが上昇し、消費者物価指数の低下にもかかわらず、FRBが利上げ方針が変更していないことを鑑みますと、米株価上昇は不思議です。
第2四半期の米企業の決算結果が米国の景気後退懸念を払拭している中、本日はウォルマートとホームデポの決算発表に市場の注目が集まるでしょう。
本日、オランダのTTF天然ガス先物指数が3月以来の高値まで上昇したものの、欧州株価は上昇して推移しています。昨日の中国人民銀行の利下げを受けて、中国株価は回復し、株式市場は強弱混合の動きとなりました。