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・リスクセンチメント向上も見通しは依然として不透明
・トランプ大統領が中国側の譲歩を待つ中、関税が焦点
・今週は重要な経済データが目白押し
・本日のカナダの総選挙で与党自由党勝利の場合、カナダドルには恩恵なしか
リスクセンチメント向上
市場が今週のイベントに備える中、週開けはわりと安定したスタートとなっています。米株価指数は先週かなり好調となり、米ドルも先週初めの損失分を帳消しにしており、リスクセンチメントは回復しています。米中間の貿易戦争が徐々に緩和され、まずはテクノロジー製品が関税引き下げの対象となるとのではとの発言や一部の期待から、ナスダックが上昇を牽引しました。
主にベッセント財務相の発言など、米国と中国両国からの合意への前向きな発言にもかかわらず、米中間の合意への道筋はそう簡単にはいきそうにありません。 いずれも最初に譲歩して適切な交渉の場を持つことは、弱さを示すサインと見なされる可能性から、両国政府はともに消極的であり、トランプ大統領が受け入れる可能性は低いでしょう。
米政権は貿易協定への合意切望
米国は引き続き主要な貿易相手国との会談を進めており、今週もさらに進展があるものと見られています。米政権は合意に達成することを切望しており、合意に至った場合は、関税戦略によって、ついに米国の競争条件が平等になり、より良い貿易条件を達成したと、トランプ大統領によって幅広く宣伝されることになるでしょう。
一方中国は、古代からの警句である「平和を望むなら、戦争に備えよ」に従い、長引く貿易戦争に準備を進めています。中国の経済成長と雇用に関する経済データが発表され、中国人民銀行総裁は最も必要な時には預金準備率(RRR)を引き下げると言及しました。
FRBパウエル議長への攻撃的なトーンは若干弱まっているものの、米経済のサポートのために金利を下げるように要求しているトランプ大統領にとっては、この発言は軽く受け流すことはできないかもしれません。市場は現在、年内に合計で0.87%相当の利下げ幅を織り込んでおりますが、最初の利下げは3か月以上も先となる7月30日のFOMC会合まで完全に織り込まれていません。
今週も重要な経済データが目白押し
今週の米経済カレンダーは、通常の月初発表と金曜日の雇用統計、そして、第1四半期のGDP速報値など目白押しなため、他の面でも影響を及ぼす可能性があります。市場はまた、FRBメンバーの発言に通常は注目しますが、5月7日の次回FOMC会合を前にブラックアウト期間に入っていることから、今週はFRBからの発言はありません。
本日のカナダの総選挙の行方に注目
本日は、カナダでの総選挙が注目となります。カナダのS&Pグローバルによる製造業PMI指数は縮小領域でさらに後退し、総合CPI指数とコアCPI指数は小幅上昇となっており、トランプ関税戦略がカナダ経済に打撃となっている中、この選挙結果の重要性は過小評価できません、
カナダでは、たった5か月前には大敗すると見られていた自由党が、世界の選挙史上最大のサプライズを達成して大逆転勝利を収めると予想されています。トランプ大統領の攻撃的なスタンスと保守党がトランプ大統領にこれまで有意義な形で立ち向かって来れなかったことから、カーニー首相が次期首相に選出されると見られています。
最も可能性の高い結果として、自由党の過半数での勝利が予想されており、トランプ大統領との貿易戦争に発展する可能性もあることから、カナダドルのトレーダーは軽視できない状況となるでしょう。反対に、自由党が過半数に達しない場合、特に保守党が予想外に勝利となる場合、市場を左右して、カナダドルが米ドル対して上昇する可能性が高くなるでしょう。