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• FRBが予想よりハト派的でなかったことを受け、米ドル高が進行
• パウエル議長が「米経済は堅調」と発言し、米株価は上昇
• トランプ大統領は英国との貿易協定を発表する見込み
• 英中銀は利下げに踏み切る見通し、焦点はガイダンスと金融政策報告書へ
FRBの姿勢が米ドルを押し上げる
昨日、FRBが金利据え置きを決定し、予想ほどハト派的な姿勢を示さなかったことを受けて、米ドルはすべての主要通貨に対して上昇しました。トランプ大統領が貿易取引合意の可能性について昨夜発言したことで、リスク選好の動きが一段と強まり、米ドルは本日も上昇を続け、特に安全資産のフランや円に対して強含んでいます。
FRBが様子見姿勢を維持することは広く予想されていましたが、声明文およびパウエル議長の記者会見は、市場関係者の多くが期待していたほどハト派的な内容ではありませんでした。政策当局者らはインフレの上振れリスクを強調し、失業率の上昇を認めた上で、パウエル議長は記者会見で、先行き不透明感や、家計や企業に関する調査結果が大きく落ち込んでいるにもかかわらず、米経済は依然として堅調であると述べました。
この結果を受けて、米ドルはこれまでの下落分の一部をさらに回復しましたが、現在の下落トレンドが終わったと言うには程遠い状況です。結局のところ、トランプ大統領による貿易合意に関する昨晩の発言で市場センチメントが改善したにもかかわらず、一部の投資家は米国の潜在的な景気後退の可能性について神経質になっている様子がうかがえます。FF金利先物によると、市場は年末までに計0.75%の利下げを織り込んでおり、7月に0.25%の利下げが実施される可能性は80%と高く予想しています。
米株が上昇、トランプ大統領は英国との貿易協定合意を発表か
昨日の米株価指数は、高いボラティリティの中、最終的に上昇して取引を終え、中でもダウ平均株価は最も大きな上昇幅を記録しました。これは、恐らくパウエル議長が米国経済に対して予想以上に楽観的な見解を示したことに加え、ブルームバーグが報じた「トランプ大統領がバイデン政権下で導入されたAI半導体輸出規制の撤廃を計画している」との報道が背景にあると考えられます。
米先物市場はさらに上昇する可能性を示しており、これはトランプ大統領が「本日14:00(GMT)に、とてもに重要な貿易合意を偉大で敬意のある大国との間で発表するために記者会見を行う」と投稿したことを受けた動きからかもしれません。ニューヨーク・タイムズ紙は、事情に詳しい3人の関係筋によると、その国は英国であると報じています。
本日、英中銀は利下げ決定の見込み
英国について言えば、本日はイングランド銀行が米国に続き、金融政策決定を発表する予定です。市場では0.25%の利下げが広く予想されており、注目は今後の政策について、政策当局者らがどのような手がかりや方針を示すかに集まりそうです。
前回会合以降、2月の英GDPは前月比0.5%増となり、一方で英インフレ率はイングランド銀行の目標である2%よりかなり高い水準のままとなっています。4月のPMIは、トランプ大統領の「開放日」後の企業間の不確実性を反映し、総合指数が縮小域に落ち込んだため、懸念を高める形となりました。
とはいえ、PMIの結果が本日の利下げ観測を正当化する一方で、今年年末に向けての市場による大幅な利下げ観測を裏付けるほど、英経済の見通しは悪くありません。投資家は、本日の利下げに加え、年内さらに合計0.75%の追加利下げを見込んでいます。
ベイリー英中銀総裁が最近、英国経済は現時点で景気後退には近づいていないと発言したことから、たとえイングランド銀行が前回よりややハト派的な姿勢を示したとしても、新たな英経済予測が市場の現在の予想よりも悲観的な内容になる可能性は低いと考えられます。従って、予想ほどハト派的でない決定となる場合、ポンドは上昇する可能性があるでしょう。