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日米貿易協定合意、次はEUとなるか
米ドルは昨日、主要通貨すべてに対して下落しました。本日はほとんどの主要通貨に対しては安定しつつあるものの、リスク連動通貨である豪ドル、NZドル、カナダドルに対しては下落幅を拡大しています。
これはリスク選好の改善を示しており、本日のアジア取引時間中に発表された米国と日本の貿易協定合意を受けたものかもしれません。トランプ大統領は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、日本からの輸入品に対する関税率を15%にすることで合意したと述べました。これは、8月1日から適用するとしていた25%の関税よりも低い水準です。トランプ大統領はまた、日本は米国に5500億ドルを投資するとも言及しました。
日米の貿易協定合意を受けて、8月1日の関税発動期限を前にしたさらなる貿易合意への期待が高まっています。現在の注目はEUに移行し、本日、EUの代表団が米国を訪れ、協議を行う予定です。
さらなる貿易合意の可能性が、関税による米国のインフレへの懸念を和らげているかもしれません。しかし、FF先物は、投資家が差し迫った政策変更については依然として懐疑的であることを示しています。彼らは、FRBは来週の会合では引き続き様子見姿勢を維持すると予想しており、9月に0.25%の利下げが行われる確率を65%と見込んでいます。
本日、米国がEUとの協議で貿易合意に達するか、あるいは、少なくとも有意義な進展が見られれば、投資家はインフレリスク抑制への確信を強めるかもしれません。そうなれば、9月の利下げ観測が強まり、さらに米ドル安が進む可能性もあります。
ECBは明日の政策金利決定を前に、本日の米EU間の貿易協議の結果待ち
本日の米EU間の貿易協議の進展は、明日開催されるECBの政策スタンスにも影響を与えるでしょう。ECBは金利を据え置くと広く予想されていますが、投資家は依然として、トランプ大統領による8月1日からの30%関税発動の脅しが、ECBの今後の見通しにどのような影響を与えるかについて不透明感を抱いています。
ユーロ圏の金融市場によると、投資家はECBが12月に0.25%の追加利下げを行った後、この利下げサイクルを終了すると予想しています。したがって、本日の米国との貿易協議がポジティブなものとなれば、ラガルドECB総裁は明日の会見であまり懸念を示さずに済む可能性があります。これは、トレーダーが追加利下げに急いで備える必要がないことを意味します。さらに米ドル安が進めば、ユーロ/ドルは7月1日の高値である1.1830ドルに近づく可能性があります。
日銀の利上げ観測で円は上昇も、石破首相辞任の可能性の報道を受け下落
トランプ大統領が日米貿易合意を発表した後、日本円は上昇しました。この合意によってすでに脆弱化している日本経済の下振れリスクが軽減され、日銀による年内の追加利上げ実施への道が開けたことが円高に繋がりました。日本のオーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)市場によると、12月までに0.25%の利上げが実施される確率は80%にまで上昇しています。
しかし、石破首相が来月にも辞任する意向であるとの報道が伝わると、円はすぐに上昇分を帳消しにしました。新たな政権下では、財政政策がより緩和的になり、金融緩和が長期化する可能性があるため、円の持続的な回復が制限される可能性があります。円は依然として弱含む可能性のある米ドルに対しては上昇するかもしれませんが、ユーロや資源国通貨に対しては力強い回復の可能性は低いと思われます。
資源国通貨といえば、豪ドルとNZドルは、ベッセント米財務長官の発表が追加支援材料となった可能性があります。ベッセント氏は、米中の当局者が来週会談し、8月12日の期限延長について協議する予定であると明らかにしました。
米国の主要決算を前に、株価は貿易協議の進展を歓迎
昨日の米株式市場はまちまちの結果で取引を終えましたが、本日は米先物と欧州株式市場がともに上昇しています。このポジティブなムードは、日米が貿易協議の合意に達したことより、市場に楽観的な見方が広がったことを反映しています。日本の日経平均株価は本日、3.6%の上昇を記録しました。
貿易関連の動きに加えて、投資家は本日の取引終了後に発表されるアルファベットとテスラの決算にも注目する必要があります。アルファベットに関しては、従来のGoogle検索サービスへの影響をこれ以上拡大させることなく、Geminiチャットボットの利用者数をどのように拡大していくのかについて、手がかりを探ることになるでしょう。テスラに関しては、2025年の業績見通しや、自動運転技術に関する計画が注目の的となりそうです。これは、オースティンで導入されたロボタクシーによる危険な運転の報告が影響しています。