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・本日の重要な米CPI指数を前に、リスク選好度は控えめ
・米CPI指数が加速の場合、FRBの利下げ観測後退で米ドル上昇の可能性も
・トランプ・プーチン会談が近づくにつれ、ゴールドと原油は安定
・豪中銀は利下げ決定も豪ドルには影響なし、英雇用統計からポンド上昇

本日の米CPI指数を前に、米ドルは反発試みる、株価指数も準備態勢
昨日の比較的控えめなセッションを受けて、本日の米ドルはユーロに対して回復を試みています。今週の最も重要な経済データである米CPI指数に市場が準備を進める中、現在米ドルは1.1600を若干上回って推移しています。一方で、株価指数は今週下落で始まり、本日は準備態勢となっています。
本日の米CPI指数に注目
本日、7月の米CPI指数が12:30(GMT)に発表される予定で、エコノミストらは全般的な小幅上昇を予想しています。具体的には、総合指数は前年比2.8%、コア指数は前年比3%上昇と見られており、過去6か月での減速が反転する模様です。
FRBハト派は今年に最低でも2回の利下げを支持しており、本日の米CPI指数が極めて重要となります。本日の経済データだけでは、今後の金利の見通しを決定付けられませんが、例えば本日のCPI指数が、コア指数が前期比2.7%に減速など大幅に減速すると、関税によって、インフレが加速する可能性が低いとの議論を裏付けする可能性があります。その場合、パウエル議長に対して、FOMC委員内やFRB以外からの9月にも緩和サイクルを開始するようにとの圧力が強まるかもしれません。
一方で、小幅上昇との予想が確認されるか、または本日のCPI指数が上振れとなる場合、関税の影響が出るまで「様子見」のアプローチを取ることを支持するパウエル議長が正しいことが裏付けされる可能性があります。特に、一連の投資銀行の分析では、関税がインフレの再加速を煽るリスクが強調されており、米経済がスタグフレーションに陥いるとなると、克服するのが難題となる可能性があります。
市場は現在、9月の利下げの確率を89%と織り込んでおり、本日のCPI指数が軟調となる場合、米株価指数が多少上昇し、米ドルの重荷となるかもしれません。しかし、本日のCPI指数が加速する場合、9月での利下げの可能性について疑問視する声が高まり、短期的に米ドルの追い風となるなど、市場を大きく動かすかもしれません。
米中間の関税停戦は11月まで延期に
トランプ大統領は、米CPI指数が軟調となることを歓迎するでしょうが、最大の貢献は、米中間の貿易協定に関する包括的な合意が成立することで、その場合は、関税に関する不確実性を懸念するFRBタカ派からの議論を打ち消すことになるでしょう。その代わり、トランプ大統領は中国との現在の関税停戦を11月9日まで90日間延長することを発表しました。この決定によって、中国との交渉にあと3か月が費やされ、市場のボラティリティが高まることになり、特に、市場調査の質について深刻な疑問が高まる中、FRBの金融政策決定に影を落とすことになります。
豪中銀は利下げ決定、英経済データは堅調
大方の予想通り、オーストラリア準備銀行は、インフレの緩和と関税のさらなる明確化、そして労働市場の緩和を理由に、本日0.25%の利下げを決定しました。ブロック総裁は、委員会の決定は経済データ次第とする一方で、豪中銀は依然として緩和経路を取っています。本日の決定は、米ドルに対して豪ドルが大きく動く起爆剤にならなかったことから、木曜日のオーストラリアの雇用統計が、現在34%となる9月での利下げをサポートする次の重要な経済データとなります。
一方、本日のイギリスの雇用統計を受けて、ポンドはユーロと米ドルに対して本日小幅上昇しています。失業率は4.7%、ボーナスを除いた平均取得は5%と横ばいとなりましたが、7月の失業保険申請件数はマイナスに転じ、また6月の申請件数も下方修正されました。前回のイングランド銀行による金利政策会合では、委員会の中で意見の不一致が見られたことから、英経済の好調さを示す経済データがハト派の意図通りとなり、ポンドのサポートとなっています。
ゴールド、原油価格は安定、金曜日のトランプ・プーチン会談に注目
トランプ大統領がゴールドは関税の対象とはならないことを認めたことで、ゴールドの下落は、最近のレンジ取引の中間点となる3,350ドルで一段落しました。一方、原油価格は本日黒字となっており、7セッション連続の下落によって63ドルに向かった後安定しています。投資家は現在、金曜日のトランプ大統領とプーチン大統領の会談に向けて準備態勢を整えており、会談の結果に明らかに失望となる場合、ゴールドと原油価格はともに上昇するでしょう。