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• 米中間の緊張状態は続く
• 米ドルは1週間ぶりの安値に下落、ゴールドは4,200ドル台を突破
• 好調な米企業決算が株式市場を支える
• ユーロと円は政治的混乱緩和の期待から安定

米中間の対立は依然として続く
最近の世界の二大経済大国間での貿易摩擦の再燃は、収束する気配がまったく見られず、最近のゴールドやシルバーの上昇やAI関連株の上昇がこのまま維持されるかどうかについて疑念が生じる中、投資家を不安にさせています。
昨日、トランプ大統領が米国が中国と貿易戦争にあることを示唆した後、米株式は不安定な動きとなりました。一方で、ベッセント米財務長官は、現行の停戦期限である11月10日後も、高関税の適用を3か月以上延期する可能性があることを示唆し、中国に対して和解の意思を示しました。
しかしその直後、ベッセント氏が中国の通商交渉担当者である李成剛商務次官を「正気ではない」と激しく非難したことで、言葉の応酬はすぐに再開されました。
明るい材料としては、2週間後に韓国で開催されるAPEC首脳会議の傍らで予定されている、トランプ大統領と習近平国家主席との会談は、依然として実施される見通しであることです。それまではさらなる米中の対立激化は回避されるのではないかとの期待が高まっています。
サプライチェーンの脅威でゴールドが4200ドルに到達
今回の対立による主なリスクは、中国が米国への報復措置として、重要なレアアース輸出を制限することにより、世界のサプライチェーンに悪影響を及ぼす可能性がある点です。このレアアース輸出の制限は、中国港に寄港する米国船舶への港湾使用料の引き上げという「報復合戦」の一環として加えられたものです。この動きは、米国が中国船舶に対して類似の料金を課し、主に中国を標的としたキッチンキャビネットや布張り家具などの、一部製品に新たな関税を課したことを受けたものです。
今回の緊張の高まりがゴールドの上昇に拍車をかけ、新たな史上最高値となる4,200ドル超に押し上げました。本日早くには、1オンスあたり4,241.77ドルという日中の最高値を記録しました。
一方で米ドルは、貿易関係が再び悪化し始めてから下落が続いています。本日、米ドルは主要通貨に対し、1週間以上ぶりの安値にまで急落した後、小幅に回復しました。
米政府閉鎖とハト派的なFRBの姿勢を受け、米ドル苦戦
今週のパウエルFRB議長の発言も、米ドルの重しとなっています。パウエル議長が、米雇用統計の公式データ発表がない中でも、米労働市場における下振れリスクの高まりをあらためて強調したことで、10月の利下げはほぼ確実と見られています。
現在続いている米政府閉鎖も、9月中旬以降の米ドルの小幅な反発に対する、新たなリスクとなっています。
米議会の膠着状態に終息の兆しが見えない中、政府閉鎖が11月まで長引く可能性があるとの声が広がっています。上院では昨日、資金法案の採決が9度目の否決となり、再び合意には至りませんでした。
しかし、経済への打撃をやや和らげたのは、米連邦地裁がトランプ政権に対し、政府閉鎖中に一時休職となっている連邦職員を解雇することを差し止めた判決でした。
政治情勢がユーロと円の焦点に
他の為替市場では、フランス国民議会で予定されているルコルニュ首相と彼の新内閣に対する2度の信任投票を前に、投資家が様子見姿勢を取っているため、ユーロは米ドルに対してわずかに上昇しました。ルコルニュ首相は辞任からわずか数日後にマクロン大統領によって再任されましたが、物議を醸している年金改革を2027年の大統領選挙後まで延期するという妥協案を示したことで、信任投票を乗り切る見通しとなっています。
日本でもいくつかの好材料があり、新たに選出された自民党の高市総裁は、26年続いた公明党との連立関係が崩れた後、右寄りの小規模政党である日本維新の会と連立政権の可能性について協議を始めました。
円は本日、主要通貨に対してやや下落しており、米ドルは151円台を再び上回っています。
ポンドは2日連続で上昇しており、本日は前向きな英国の月次GDPを受けてさらに上昇しました。一方、豪ドルは、オーストラリアの失業率が予想外に急上昇したことで、次回会合での豪中銀の利下げ観測が再び浮上したことから、下落を一部取り戻しました。
株式市場は強気派が反撃、TSMCの決算発表を待つ
株式市場では、米先物が昨日のS&P500およびナスダックの上昇をさらに拡大し、欧州やアジアの株式も本日おおむねプラス圏で推移しています。
オランダの半導体製造装置メーカーASMLの第3四半期の売上高予想は下回ったものの、同社の2026年のポジティブな業績見通しが好感され、昨日のハイテク株は上昇しました。
モルガン・スタンレーとバンク・オブ・アメリカが、ゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースに続いて好調な決算を発表するなど、米株式市場の大手銀行も好調な週を迎えています。
本日の焦点は再び半導体関連に当てられ、台湾積体電路製造(TSMC)が決算を発表する予定です。