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・政府機関閉鎖で遅延のPCEインフレレポート発表前に米ドル下落再開
・今月の日銀による利上げ観測高まり円高進行
・豪中銀は来年金利据え置きとの報道で豪ドル上昇
・FRB利下げ観測に注目が集まる中、米株価続伸、ゴールド回復

本日の米PCEインフレレポートに注目
昨日の米ドルは、ほとんどの主要通貨に対して反発しましたが、水曜日の損失分を回復するまでには至りませんでした。本日の米ドルは再び下落基調です。
昨日は重要な米経済データの発表がなかったため、米ドルのショートポジションの一部を解消する機会となった可能性があります。しかし、政府機関閉鎖により発表が遅れていた9月の米PCEインフレレポートが本日発表となることから、米ドルの売りが再開しました。
総合PCE(個人消費支出価格)指数は前年比で2.7%から2.8%に上昇し、コアPCE指数は2.9%で横ばいとなると予想されています。この予想通りとなる場合、投資家は利下げ観測を後退させるかもしれませんが、来週の0.25%の利下げ確率に影響を及ぼす可能性は低いでしょう。市場は来年の合計利下げ幅を縮小させるかもしれません。
FRBメンバーがインフレ加速よりも、軟調な米労働市場に注目しているようで、水曜日にADPレポートが3万2千件の民間雇用件数減少を発表したことから、来週のFOMC会合での0.25%の利下げ確率は85%と高くなっており、来年はほぼ3回の利下げが織り込まれています。
そのため、もし本日のPCEレポートでインフレの粘着性が示唆されるとしても、米ドルのサポートは一時的となり、少なくても来週のFOMC会合決定までには、短期的な下振れトレンドが再開するかもしれません。来週の決定を巡るリスクとしては、新しいドットプロットが来年の利下げが3回ではなく、2回しか織り込まれないことでしょう。その結果、来週利下げとなるとしても、この利下げは既に完全に織り込まれていることから、米ドルのサポートとなる可能性があります。
日銀の利上げ観測高まり円高、豪中銀が来年金利据え置きとの予想で豪ドル続伸
日銀による19日の政策会合での利上げ観測が高まっていることから、昨日は円高となり本日も円は上昇しています。植田総裁が早急に利上げを行うとの発言に信憑性を加える報道を受けて、日銀の利上げ観測は約30%から約75%まで押し上げられました。
ブルームバーグの報道では、日銀は大きな経済的影響がない限り、今月に利上げをする準備があるとのことで、昨日、ロイターも複数の関係筋が12月の利上げの可能性が高いとする記事を発表しました。
一方ロイターは、オーストラリア準備銀行が来年はキャッシュレートを3.6%に維持するだろうとのエコノミストを対象とした調査結果を発表したため、豪ドルは本日急上昇しています。11月の調査では、少なくても来年は1回の0.25%の利下げが示唆されていたのとは対照的となります。
オーストラリアの最新月間CPI(消費者物価)指数が豪中銀の目標である2%から3%を上回る3.2%まで上昇したことから、市場の追加利下げ観測は後退しており、豪中銀が来週の政策会合にてタカ派スタンスを維持する場合、豪ドルはさらに続伸する可能性があります。
米株価とゴールドの方向性は本日の米PCEインフレレポート次第
米株式市場では、ナスダックとS&P500がいくらか上昇し、NYダウは実質横ばいで取引を終えました。本日の米PCEインフレレポートを前に、株式先物も同様な動きが示唆されており、インフレの粘着性が示唆される場合は株価下落となる可能性もあります。
FRB利下げ観測がゴールドのサポート材料となり、昨日のゴールドは若干回復し、本日も続伸しています。しかし、ゴールドの見通しがさらに明確になるには、4,265ドルゾーンを突破する必要があるかもしれません。このゾーンを突破すると、10月20日に更新した4,381.46ドルの最高値付近まで上昇する可能性もあります。